3月の外貨準備高、前月比10%減少

(エジプト)

カイロ発

2022年04月21日

エジプト中央銀行は4月7日、3月末の外貨準備高が前月比39億ドル(約10%)減の370億ドルだったと公表外部サイトへ、新しいウィンドウで開きますした。

中銀は外貨準備高の減少について、流出した外国投資の穴埋めや、戦略物資の確保、対外債務の適時支払いに対応したことによると説明した。中銀は、現在の外貨準備高は輸入5カ月分以上に相当し、国際的には適切な水準にあると強調した。

外貨準備高の減少は新型コロナウイルス発生以降2年ぶりだ。2019年には450億ドル前後で推移していたが、2020年3月に360億ドルまで急減した。その後、IMFの融資によって回復を見せ、2021年は約400億ドルと増加傾向となっていた。2022年2月末時点の外貨準備高は409億ドルだった。

中銀は3月21日に2017年以来となる利上げをしたほか、為替レートを柔軟化する姿勢を示し、通貨を切り下げるなど、外貨流出への対策を講じている(2022年3月25日記事参照)。また、中銀は2月に輸入取引の際にL/C(信用状)を利用した決済を義務づけた(2022年2月17日記事参照)。これについて、現地輸入業者の中では輸入できなくなるなどの影響が出ているとしており、市中銀行向けにL/C決済の外貨が割り当てられていないのではとみる向きが強まっている。なお、中銀はこれについて公式の見解を示していない。

政府は食品や医薬品などの輸入や、対外債務返済のための外貨確保に動いており、アラブ首長国連邦(UAE)、サウジアラビア、カタールから数十億ドルの金融支援や投資に合意した。さらに、エジプトは中東・北アフリカで初となる5億ドル相当のサムライ債(円建て国債)発行を進めるほか、IMFへ追加融資も要請するとしている。

(井澤壌士)

(エジプト)

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