米ノババックス製の新型コロナワクチン、日本で4例目の薬事承認を取得

(米国、日本)

米州課

2022年04月19日

日本の厚生労働省は4月19日、武田薬品工業が国内で製造・販売を行う米国ノババックス製の新型コロナウイルスワクチンを承認PDFファイル(外部サイトへ、新しいウィンドウで開きます)した。申請は2021年12月16日に受理されており、約4カ月を経ての承認となる。

ノババックス製の新型コロナワクチンは、摂氏2~8度という冷蔵庫の温度で保存可能な組み換えワクチン。同種のワクチンは、これまでB型肝炎ワクチンなどで用いられている。また、米ファイザー製やモデルナ製のコロナウイルス修飾ウリジンRNAワクチンと異なるタイプのため、両ワクチンにアレルギー反応を起こす人々にとって新しい選択肢になる可能性がある。厚生労働省のプレスリリースによると、接種対象は18歳以上で、2回の接種を基本としている。接種間隔については「1回目の接種から3週間を超えた場合には、できる限り速やかに2回目の接種を実施すること」となっている。また、追加免疫については「通常、本剤2回目の接種から少なくとも6カ月経過した後に3回目の接種を行うことができる」と記されている。同省は2021年9月6日に、日本での薬事承認などを前提として、ノババックスからおおむね1年間で1億5,000万回分のワクチン供給を受ける契約を締結していた。

ノババックスは、米国メリーランド州ゲイサースバーグに本社を構えるバイオテクノロジー企業で、同社のワクチンは米国とメキシコの約3万人を対象に行われた臨床試験(第3相試験)で90.4%の有効性を示したと発表されている。米国食品医薬品局(FDA)への同社の使用許可申請は2022年1月31日と遅れたが、EUの欧州委員会は2021年12月20日(2021年12月22日記事参照)、韓国は2022年1月12日に承認している(2022年1月17日記事参照)

(片岡一生)

(米国、日本)

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