屋内でのマスク着用義務を撤廃、入国手続きも簡略化

(イスラエル)

テルアビブ発

2022年04月25日

イスラエル保健省は4月20日付で声明外部サイトへ、新しいウィンドウで開きますを発表し、感染リスクが高いとされる一部の施設などを除き、屋内でのマスク着用義務を撤廃するとした(4月23日午後8時から施行)。病院等の医療関連施設や航空機内などの施設は例外としている。

イスラエルでは感染状況の改善によって、ワクチン接種証明書(グリーンパス)の提示による飲食店や観光施設などへの入場規制を段階的に緩和(2022年2月4日記事参照)し、3月1日にはグリーンパスそのものの運用を実質的に停止した。また同日から、国外からの入国制限を大幅に緩和し、渡航者の年齢やワクチン接種の有無を問わず、渡航前と到着後の計2回のPCR検査の受検を条件に入国を認めている。

4月24日時点でイスラエル渡航前に必要な準備としては、渡航目的に応じて必要な査証などのほか、出発72時間前までのPCR検査結果(英文陰性証明書)の携行、出発48時間前までのエントリーステートメント(オンライン)への登録、新型コロナ感染症に対応した医療保険への加入となる。テルアビブ・ベングリオン空港到着後の空港施設内でのPCR検査は、事前にオンラインでの予約・支払い外部サイトへ、新しいウィンドウで開きますが可能だ。検査結果通知を空港施設内で待つ必要はなく、後刻、登録したメールおよび携帯電話(SMS)で結果が通知される仕組みになっている。この検査結果(陰性)の通知あるいは入国後24時間のいずれか早いほうが経過するまでは、自宅やホテルなどでの自主隔離が求められる。なお、空港でのPCR検査で陽性が出た場合は、空港での検査実施日を1日目として、最低5日間の自宅などでの自主隔離が求められる。4日目・5日目の夕方に迅速検査キットで検査を行い、いずれも陰性であれば5日目が終了した時点で隔離期間が終了する。

空港到着後は、入国審査場のパスポート自動読み取り機の手続きを経た後、有人カウンターでの入国審査を経て受託手荷物の受け取り、税関検査の後、PCR検査会場へと進む(分かりやすい大きな案内が掲示されているため、指示に従って進む)。到着便の搭乗前に陰性証明書とエントリーステートメントの内容を確認されるため、到着時にはあらためてこれらの確認手続きはない。ただし、各手続の所要時間は到着時の混雑状況によって異なる。

入国後は、タクシーを含めた公共交通機関の利用にも特段の制限はなく、飲食店やホテル、各種商業施設などへの入場規制なども全て撤廃されている。昨今、イスラエルに業務出張で渡航した日本企業関係者からは「PCR検査結果の通知を含めて特段の問題なく、スムーズに入国し自主隔離期間も終了できた」との声があり、事前の必要書類の準備などを万全に行えば、大きな問題なく入国することが可能な状況といえる。

(吉田暢)

(イスラエル)

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