イスラエル、グリーンパス制度による入場規制対象を限定

(イスラエル)

テルアビブ発

2022年02月04日

イスラエル政府は2月1日、新型コロナウイルス感染症対策閣議を開催し、これまで感染対策として実施してきた「グリーンパス」制度を縮小し、その入場規制対象を限定的とすることを決定外部サイトへ、新しいウィンドウで開きますした。

「グリーンパス」は、ワクチン接種済みの者、新型コロナウイルス感染症から回復した者(政府の定義による)、あるいはPCR検査で陰性証明を得た者がスマートフォンのアプリなどで取得可能な証明で、飲食店やスポーツジム、プール、ホテル、劇場や映画館などの室内娯楽施設などへの入場の際に提示が求められていた。政府の発表によれば、2月6日深夜から、「グリーンパス」による入場規制の対象を、特に感染リスクが高いイベント(祝宴やパーティーなど)に限定するという。

この発表に先立ち、政府は当初2月1日に失効が定められていた現行の「グリーンパス」制度の有効期限を、2月6日まで延長すると決定した(「タイムズ・オブ・イスラエル」紙1月30日)。

延長の背景として、1日当たりの陽性者数8万5,155人(1月23日)が6万359人(2月1日)に減少し、2021年11月の感染再拡大以降最高だった実効再生産指数(R値)2.09(12月29日)が0.91(1月22日)に改善するなど、感染状況が徐々に収束しつつあるとされているものの、いまだに予断を許さないという提言があり、保健省が慎重な姿勢を示したもようだ。

他方で、延長の決定に際しては3人の閣僚が反対票を投じた。中でも、連立与党を構成する「ニューホープ」を率いるギドン・サール法相は、自身のツイッター(1月29日付)に「グリーンパス制度は、イングランドやデンマークのように終わらせるべきだ。自由や生活を阻害する制度を続けるためには、それを正当化する疫学上の明確な目的がなくてはならないが、もはやそれはない。私はグリーンパス制度の延長に賛成しない」としていた。ほかにも、教育相と地域協力相の2人が反対票を投じた。

また、同じく連立与党を構成する「イスラエル・ベイテイヌ」を率いるアビグドール・リーベルマン財務相は、今回の決定には賛成したとしながらも、「延長を認めるのは今回限りで、2月6日を超えたさらなる延長は1秒たりとも認めない」として、政府の判断を牽制したという。リーベルマン財務相はかねて、経済活動を再開させるべきだとして、感染症対策を目的とした新たな行動規制の導入に反対していた。

(吉田暢)

(イスラエル)

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