米エンタープライズと米オキシ・ロ―カーボン・ベンチャー、メキシコ湾岸のCO2輸送・貯留事業で協業へ

(米国)

ヒューストン発

2022年04月27日

石油ガスのパイプライン輸送を担う米国のエンタープライズ・プロダクツ・パートナーズの子会社エンタープライズ・プロダクツ・オペレーティング(本社:テキサス州ヒューストン)と、米国石油大手オクシデンタルの子会社オキシ・ローカーボン・ベンチャー(OCLV、本社:テキサス州ヒューストン)は4月25日、メキシコ湾岸での二酸化炭素(CO2)の輸送・貯留事業で協業する合意書を締結したと発表した。両社はまずテキサス州ヒューストンから同州南東端のボーモントとポートアーサーにかけての工業地帯で操業するCO2排出事業者を対象としたプロジェクトに取り組む予定だ。

プレスリリースでは、輸送にたけたエンタープライズと、地盤特性評価とCO2地下貯留で豊富な経験を有するOLCVが連携し、プロジェクトを推進するとしている。具体的には、エンタープライズは、メキシコ湾岸の新規・既存のパイプラインを組み合わせて、CO2の集約・輸送ネットワークを構築する。OLCVは子会社の1ポイントファイブを通じて、メキシコ湾岸を中心に全米でCO2の地下貯留ハブ施設を開発しており、そのうちの幾つかのハブには、CO2の直接大気分離回収(DAC)施設を併設する見込みだ。これらのハブ施設でOLCVのCO2貯留層とエンタープライズのCO2輸送インフラへのアクセスを提供することで、ネットゼロを模索するCO2排出事業者に訴求したい考えだ。エンタープライズとOLCVはこの共同サービスの商業化について、顧客との検討を開始したとしている。

米国では、バイデン政権が目標に掲げる2030年までの温室効果ガス50~52%削減(2005年比)や、2050年までのカーボンネットゼロを新たな需要を生み出すビジネスチャンスと捉え、民間事業者は取り組みを加速化している。協業を今回発表した両社も、製造拠点や発電所などの点源から排出されるCO2を回収し、地中深くに貯留、または圧入利用するソリューションの実用化に向けた動きを活発化させている。エンタープライズは2021年9月13日、米石油大手シェブロンの子会社シェブロンU.S.A.(本社:カリフォルニア州サン・ラモン)と、米内陸部とメキシコ湾岸でのCO2回収・利用・貯留(CCUS)関連ビジネス機会の模索で提携したことを発表している(2021年9月16日記事参照)。また、OLCVは2022年3月28日、米林業大手ウェアーハウザー(本社:ワシントン州シアトル)と、CO2回収・貯留(CCS)プロジェクト実現に向け、ルイジアナ州リビングストン郡のウェアーハウザー所有地のリース契約に合意したと発表している(2022年4月6日記事参照)。

(沖本憲司)

(米国)

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