上海日本商工クラブ、市封鎖による影響に関するアンケート結果を公表

(中国)

上海発

2022年04月19日

中国の上海日本商工クラブ(注)は4月15日、上海市封鎖による事業への影響に関するアンケート外部サイトへ、新しいウィンドウで開きます結果を公表した。調査は4月9~12日に役員企業など約70社に対して実施し、53社から回答を得た。同クラブは同日、在上海日本総領事館の赤松秀一総領事の添え状とともに、上海市の宗明・副市長に対し、垣内隆理事長の書簡とアンケート結果を提出した。

上海市では4月1日から、新型コロナウイルス対策として、全域で都市封鎖管理が続いているが(2022年3月29日記事4月1日記事4月7日記事4月12日記事4月14日記事参照)、アンケート結果からは、進出日系企業が事業活動に加えて、駐在員や従業員、家族の生活も困難に直面していることが明らかとなった。

物流や移動面では、中国内物流のうち同市以外の地域との物流について、半数以上の企業が停止していると回答した。通行制限のほか、トラックドライバー不足を共通の課題として挙げた。特に、省をまたぐ場合はPCR検査や隔離が求められ、ドライバーの確保が困難との意見が相次いだ。通行証は、食品輸送の場合は取得できているとの声もあるが、許可取得の難易度が高いとの指摘が多い。国際物流については、完全停止、または一部機能しているものの遅延などが生じ、事業に影響しているという。また、上海港の通関業務の停止や、物流倉庫が稼働できないなどの状況から、他港への振り替えを行っているとの回答も寄せられた。

事業活動に関する制限では、封鎖措置に伴う在宅勤務が続く中、請求や支払いなどの財務処理に支障が出ているとの声が上がった。市内の工場も多くは操業停止となっており、国内外への供給に影響を与えそうだ。

そのほか、3~4月は定期人事異動と重なり、駐在員の赴任や帰任などに伴う人の往来にも影響を及ぼしている。赴任手続きが進まない例や、帰任者が外出許可を得ることが困難、空港への移動手段がないといった声が寄せられた。

食料調達も容易ではなく、外務省スポット情報を発出

また、外出できないため、食料調達に苦慮しているとの回答も多く寄せられている。封鎖前に食料を備蓄していたものの、封鎖が当初の予定より長引き、解除の見通しも立たないことが背景にある。政府による配給品もあるものの、居住地域によって内容や回数が異なる。居住地によっては、マンション単位での共同購入が行われているが、言語などの問題もあることから、企業が社員などの支援物資を手配した例もみられた。日本の外務省は4月9日、海外安全に関するスポット情報外部サイトへ、新しいウィンドウで開きますを発出、中国全土が感染症危険レベル2にあり、中でも上海は食料や生活用品の調達、緊急時の医療体制に懸念があるとして、渡航を控えるよう呼び掛けている。

(注)上海に所在する日系企業などで構成。2020年12月末現在の会員数は2,331件(法人会員2,216社、個人会員115人)。

(岸本優子)

(中国)

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