第1四半期の貿易額、前年同期比2桁増

(中国)

北京発

2022年04月14日

中国海関総署の4月13日の発表によると、2022年第1四半期(1~3月)の貿易総額(ドル建て)は前年同期比13.0%増の1兆4,789億ドルとなった。輸出額は15.8%増の8,209億ドル、輸入額は9.6%増の6,580億ドルで、貿易収支は1,629億ドルの黒字となった(注1)。

国・地域別では、ASEANとの貿易額が10.7%増で、引き続き中国にとって最大の貿易パートナーとなったほか、主要貿易パートナーであるEU、米国との貿易額もそれぞれ2桁増だった(添付資料表参照)。ASEANは1~2月時点では貿易額でEUを下回っていたが、1~3月では1位に返り咲いた。海関総署の李魁文報道官は対ASEAN貿易が好調だった要因として、地域的な包括的経済連携(RCEP)協定の発効(注2)、西部陸海新通道(注3)や中国ラオス鉄道(注4)を活用した貿易が活発だったこと、域内のサプライチェーンが安定的に回復して約6割を占める中間財貿易が伸びを保ったことを挙げた。

主要な品目を見ると、輸出では、太陽電池、リチウム電池、自動車が増えたほか、バッグ・靴・玩具などの労働集約型製品も増加した。輸入では、シェアの大きい集積回路をはじめ、自動データ処理設備とその部品や電動車が増加した。

李報道官は第1四半期の貿易額が前年同期比10%を超える伸びとなったことについて、同期の中国経済が合理的なレンジ内で推移したことや、国内外の環境の複雑性や不確実性が予想以上に高まったにもかかわらず中国製品に対する需要が増加したこと、貿易安定化のための企業支援策の効果、国際商品価格上昇(注5)の影響などを要因として指摘した。

対ロシア貿易は増加、国内における新型コロナ感染再拡大の影響を注視

また、李報道官は、第1四半期のロシア、ウクライナとの貿易額(人民元建て)がいずれも前年同期比で増加した(注6)と紹介した上で、中国税関は中国とロシア、ウクライナおよびその他の関係国との間の正常な経済・貿易協力に引き続き貢献していくと述べた。

国内各地で現在発生している新型コロナウイルスの局所的な感染再拡大の影響については、一部企業の生産経営やサプライチェーンの安定に比較的大きなプレッシャーがかかっているとの認識を示した上で、引き続き影響を注視していくとした。

(注1)元建てでは、総額が前年同期比10.7%増、輸出額が13.4%増、輸入額が7.5%増となった。

(注2)海関総署によると、RCEP協定の発効以降、中国の輸出企業は同協定に基づく原産地証明書の申請・受領や原産地申告書の発行により、輸入国の関税約2億5,000万元(約50億円、1元=約20円)分の減免を受けた。主な品目は、有機化学品、プラスチック・同製品、ニットなどのアパレルとなっている。中国への輸入では、鉄鋼、プラスチック・同製品、有機化学品など1億3,000万元分の関税を減免したとしている。

(注3)中国西部地域から広西チワン族自治区を経由して東南アジアへ至る新たな陸海輸送ルート。

(注4)2021年12月に開通した中国西南部の雲南省昆明市とラオスの首都ビエンチャンを結ぶ鉄道。李報道官は、既に多くの中国内の省や市が中国ラオス鉄道の越境貨物列車を利用していると紹介した。

(注5)李報道官は、国際商品価格上昇の影響を受けて、第1四半期の中国の原油、天然ガス、食糧などの輸入額はいずれも前年同期比2桁増となったと説明した。

(注6)海関総署が4月13日に発表したデータによると、第1四半期のロシアとの貿易額(ドル建て)は前年同期比28.7%増の381億7,320万ドル。輸出額は25.9%増の164億4,140万ドル、輸入額は31.0%増の217億3,180万ドルだった。

(小宮昇平)

(中国)

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