3月の消費者物価指数、前年同月比7.3%上昇、企業は価格転嫁を計画

(ドイツ、ウクライナ、ロシア)

ベルリン発

2022年04月05日

ロシアによるウクライナ軍事侵攻の影響により、ドイツの消費者物価指数が急上昇し、企業は消費者や顧客への価格転嫁を余儀なくされている。

ドイツ連邦統計局は3月30日、3月の消費者物価指数(CPI、速報値)が前年同月比7.3%上昇したと発表外部サイトへ、新しいウィンドウで開きますした。2月の5.1%から上昇率が2.2ポイント拡大し、前月比では2.5%の上昇だった。上昇の要因は、ロシアのウクライナ軍事侵攻以降の天然ガスや石油製品のさらなる価格高騰だと統計局は説明している。加えて、新型コロナウイルス感染拡大により混乱したサプライチェーンによる供給不足や、生産活動に必要な燃料・電気代の高騰などを挙げた。エネルギー価格は前年同月比で39.5%の上昇となり、前月の22.5%を大幅に上回った。また、食品の上昇率も前月の5.3%から6.2%となった。

ドイツ自動車連盟(ADAC)によると、自動車の燃料価格が急騰している。3月29日現在、混合ガソリンE10(注1)の価格は1リットル2.048ユーロ、ディーゼルは2.154ユーロ。ウクライナ軍事侵攻前の2月22日と比較して、それぞれ約18%、30%上昇している。

小売業を中心に価格転嫁を行う企業増加

ifo経済研究所は3月30日、同月の価格計画指数(DI値、注2)を54.6と発表。2月の47.6を上回って過去最高値を記録した。値上げを計画する企業が増加している。部門別では、卸売業が78.1、製造業が66.3、建設業が48.9、サービス業が42.7となった。小売業は、食品小売業で94.0、食品を除く小売業が68.2と、特に食品小売業での値上げ計画が多い。ティモ・ボルマースホイザー調査担当は「ロシアのウクライナ軍事侵攻は、エネルギー価格のみならず、農産物価格も高騰させている」とコメント。さらに、2022年のインフレ率は5%超と見通し、1981年の第2次石油危機後に上昇したインフレ率6.3%以来の高水準だとして警戒感を示した。

(注1)バイオエタノールを10%混合したガソリン。

(注2)Diffusion Indexの略。今後3カ月の販売価格見通しを「値上げする」と回答した企業の割合から、「値下げする」と回答した企業の割合を引いた値。

(ヴェンケ・リンダート、中村容子)

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