西安市全域で4月16日から4日間の新型コロナ対策の臨時管理措置を実施

(中国)

北京発

2022年04月19日

中国陝西省の西安市政府は4月15日、16日午前0時から20日午前0時まで市全域で4日間の臨時管理措置を実施すると発表した。市政府は16日の記者会見で、今回の臨時措置は都市封鎖ではないとしつつ、4月2~15日の市内の新型コロナウイルス累計感染者が43人となったことに加え、オミクロン株の強い感染力などの特徴を踏まえ、早期に感染者を洗い出し、感染の拡大を断ち切るために必要な措置と説明した。主な内容は以下のとおり。

  • 全ての住宅団地(または村)で、不必要な外出をせず、基本的には団地内で活動する。
  • 企業は正常な業務を実施しつつ、不必要な外出や集会を減らし、従業員にはテレワークや在宅勤務などを推奨し、オフィスで勤務する人員の数を抑制する。
  • 市中心部の小学校、中学校、高校では、中学3年生と高校3年生を除いてオンライン授業を実施する。
  • 大型商業施設、文化・娯楽・運動施設、農村市場などの営業を一時的に停止する。
  • 全ての飲食店で店内飲食を一時的に停止。デリバリーやテークアウトに限って提供できる。
  • 貨物輸送・物流の管理を強化する。
  • タクシー、配車サービスについては、西安市外への運行を禁止し、公共交通を利用する場合、健康コードと48時間以内のPCR検査の陰性証明の提示を義務付ける。
  • 大型会議、研修、宗教活動など、人が集まるイベントの開催を停止する。
  • 市民に対して、親戚や友人に当面は西安への不必要な出入りを控えるよう呼びかけることを奨励する。

市政府はまた、公共交通機関や市民生活に密接に関係するスーパーやコンビニ、医療機関などについては、厳格な新型コロナウイルス感染防止対策を講じた上で通常どおり営業・運営するとした上で、一人暮らしの高齢者や妊産婦、心身障害者、基礎疾患を持つ人などに対して、必要な物資・サービスが届くよう保障するとしている。

また、市公安局は17日、貨物輸送・物流と郵便・宅配業の新型コロナウイルス感染防止対策に関する通知を発表した。通知では、他都市から西安市に移動してきた全ての貨物輸送・郵便・宅配業者に対して、抗原検査とPCR検査を実施するほか、人員・貨物の関連情報の登録を義務づけるとしている。このほか、感染状況に応じて市内の一部の地下鉄駅や高速道路の出入り口の封鎖管理も実施されている(「西安発布」4月15日)。

陝西省衛生健康委員会の発表によると、西安市では17日に新たに確認された感染者は2人、同日時点で隔離治療中の感染者数が31人、隔離医療観察中が12人となっており、感染の規模自体は比較的限定的なものとなっている。

(張敏)

(中国)

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