有機食品に関する調査結果発表、消費者の関心は引き続き高い水準

(ドイツ)

デュッセルドルフ発

2022年03月02日

ドイツ連邦食料・農業省は2月15日、消費者の有機食品の買い物習慣に関するアンケート「有機バロメーター」の結果を発表した(同省プレスリリース外部サイトへ、新しいウィンドウで開きます)。同アンケートは2002年から毎年、調査会社に委託して実施されており、主な調査内容は有機食品の購入頻度と購入理由だ。今回は、2021年9月~10月中旬に実施された全1,022件の電話インタビューが分析された。

有機食品の購入頻度について、5%は「有機食品のみ購入する」、33%は「有機食品をよく購入する」と回答し、2016年発表の結果(それぞれ3%、21%)に比べて増加、この5年間での変化が見て取れた。また、将来的には47%が「有機食品のみ購入する見通し」または「有機食品をよく購入する見通し」と回答した。この結果は2016年発表の31%から大きく増加しており、環境保護運動人気の急速な高まりや長引く「新型コロナ禍」による影響などを背景とした2020年発表の結果(48%)と同様に高い水準となった。

また、購入する有機食品の種類(複数回答可能)については、卵(68%)、青果物(63%)、ジャガイモ(51%)の割合が高く、乳製品(45%)、肉・ソーセージ(43%)が続いた。

有機食品の購入場所(複数回答可能)としては、主にスーパーマーケット(91%)、ディスカウントスーパー(71%)が挙げられた。パン屋(64%)、市場(59%)、精肉店(58%)で購入するほか、生産者から直接購入する(58%)消費者も多かった。

消費者が有機食品を購入する際に最も重視する点(複数回答可能)は、「地産地消/地域農業の支援」「それぞれの家畜の種類や特性に適した飼育方法」「健康的な食生活」「可能な限り自然な食品であること」が、それぞれ90%以上を占めた(添付資料表1参照)。

また、有機食品を購入する動機を、4つの選択肢から「最も重要な動機」「2番目に重要な動機」としてそれぞれ1つずつ選択する設問では、「環境・気候保護およびそれぞれの家畜の種類や特性に適した飼育方法」を「最も重要な動機」とした回答が51%、「2番目に重要な動機」とした回答が27%で、合わせて8割弱となり、最も有力な動機になった(添付資料表2参照)。2つの選択肢の合計割合の2位は「健康的な食品」、3位は「生産および流通における公正な条件」、4位は「味」だった。

(ベアナデット・マイヤー、田中俊)

(ドイツ)

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