コロンビア議会選挙、左派政党への支持拡大が鮮明に

(コロンビア)

ボゴタ発

2022年03月15日

コロンビアで3月13日、上下両院の議会選挙が行われた。国家市民登録局(Registraduría Nacional del Estado Civil)によると、開票率99.42%の時点で、上院では102議席中、急進左派のグスタボ・ペトロ氏が率いる左派連立のパクト・イストリコと保守党がそれぞれ16議席を獲得した(添付資料表参照)。次いで自由党(中道左派、15議席)、緑の党とセントロ・エスペランサの連立(中道左派、14議席)、急進改革党(右派、11議席)、U党(右派、10議席)となった。前回2018年の議会選挙で19議席を獲得し第1党となったイバン・ドゥケ大統領所属の民主中道党は、5議席減の14議席となり、支持後退が鮮明となった。

下院では165議席中、自由党が議席数を35から32へ減らしたものの第1党の座を守った。続いてパクト・イストリコと保守党がそれぞれ25議席、民主中道党と急進改革党がそれぞれ16議席、U党が15議席となった。上下両院をみると、自由党と保守党という伝統的な2大政党が支持を伸ばした一方、左派のパクト・イストリコが大幅に躍進した。

議会選挙と同時に、大統領選挙の候補者選出投票も行われた。同投票は、各連立から立候補を表明している候補者に対し、有権者が任意で1票を投じるもの。パクト・イストリコではグスタボ・ペトロ氏が前回より160万票以上多い、最多の448万7,551票を獲得した。中道右派連立エキポ・ポル・コロンビアでは前メデジン市長のフェデリコ・グティエレス氏が216万329票、中道左派連立セントロ・エスペランサでは前アンティオキア県知事のセルヒオ・ファハルド氏が72万3,084票を獲得し、5月25日に行われる大統領選への各連立の立候補が確定した。そのほかの有力候補である、独立系のロドルフォ・エルナンデス氏、イングリッド・ベタンクール氏らは今回の選出投票には参加していない。また、ドゥケ大統領の後継者とみなされていた民主中道党のオスカル・イバン・スルアガ氏は3月14日、自身のツイッターで立候補を取りやめ、グティエレス氏の支持へ回ると発表した。

(茗荷谷奏)

(コロンビア)

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