ロシアの対ウクライナ軍事行動、ポーランド日系企業の物流と人材確保に影響

(ポーランド、ウクライナ、ロシア、日本)

ワルシャワ発

2022年03月03日

ジェトロは2月25日~3月2日、ロシアによるウクライナへの軍事行動を受け、在ポーランド日系企業向けに緊急アンケートを実施した。回答企業31社のうち18社(58%)が「既に悪影響がある/悪影響が予想される」と回答した。

具体的な影響(複数回答)では、「物流の混乱/停滞」(58%)、「国外からの原材料・部品調達の困難」(35%)、「為替レートの下落に伴うコスト増、販売価格への影響」(23%)、「通関現場の混乱」(19%)、「ポーランド国内の販売停滞・減少」(16%)、「国内での原材料・部品調達の困難」(16%)、「対ポーランドのビジネス方針の変更」(10%)、「資金調達の困難」(6%)の順となった。

現状では、ウクライナに販売拠点を構える在ポーランド日系企業は、販売・受注活動停止の影響とともに、取引先のウクライナ企業との輸出入に影響が生じたり、ロシア向けの輸送業務で障害が発生したりしている事例があった。また、在ポーランド日系企業の中には、多くのウクライナ人が労働しているが、緊急徴兵されたことで現場の労働者不足が生じているという。今後の予想される悪影響としては、エネルギー価格の高騰、ウクライナ人の従業員確保の困難、それに伴う地場の従業員の採用困難、賃金上昇などを懸念しているとの声があった。

対策としては、原材料などの調達ルートの変更、コスト増による価格転嫁や価格の見直しを図る一方、ウクライナ人従業員の代替人員の準備などが挙がった。

今後半年から1年後の事業展開の見通しでは、「現状維持」が48%と最多だった一方、「拡大」が35%、「わからない」が16%だった。「縮小」と「撤退」は0%だった。

現状維持の理由としては、現時点では判断に至る情報収集ができておらず、様子見をする一方、ポーランド市場への影響は大きくないとする声があった。拡大する理由としては、周辺国を含めてポーランドの需要の増加を挙げている。また、わからないとする理由は、軍事行動の長期化の可能性など先行きの不透明感が増していることを挙げている。

緊急アンケートは、ポーランド日本商工会の協力の下、会員企業約100社を対象に実施し、31社から回答を得た。回答企業のうち、製造業(ポーランドに生産拠点を有する)は16社、非製造業は15社だった。

(石賀康之)

(ポーランド、ウクライナ、ロシア、日本)

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