新型コロナ対策の入国規制を緩和

(ラオス)

ビエンチャン発

2022年03月07日

ラオス首相府は3月1日、「新型コロナウイルス流行期間の出入国措置の改正に関する首相府令(No.258/PMO)」を発布した。ラオスは2021年11月から規制緩和を進めており、それを一段と推し進めるものとなった。今回の主な緩和措置は以下のとおり。

  • ビジネス関係者や投資家などの入国ビザ申請方法について、従来の新型コロナウイルス対策特別委員会への申請から、ラオス外務省のウェブサイト「Lao Green Pass外部サイトへ、新しいウィンドウで開きます」での申請に変更(注1)
  • 入国後一定期間の装着を義務化していたGPS機能や体温測定機能を備えた医療モニタリング機器の使用を廃止。行動追跡モバイルアプリ(Lao KYC)の使用に変更
  • 外国人専門家、外国人技術者、外国人労働者は入国後にRT-PCR検査を受け、所定の隔離ホテルで待機(最大48時間)。結果が陰性の場合は自宅での隔離に移行することができる。隔離期間(入国から7日間)のうち、自宅隔離移行後は自宅と勤務場所のみの往来を許可する。従来、当該7日間は自宅からの外出は不可だった
  • 新規フライト就航の許認可について、従来必要とした新型コロナウイルス対策特別委員会の審査を不要とし、公共事業運輸省による審査と許可のみに変更

また、ビジネス関係者や投資家、「ラオス・トラベル・グリーンゾーン制度」(注2)を利用して入国した外国人観光客については、2月3日付の「新たなフェーズの新型コロナウイルス対策措置に対する政府会議の指示に関する首相府告示(No.130/PMO)」で、「ラオス入国後にRT-PCR検査を受けた後、所定の隔離場所で待機(最大48時間)。結果が陰性の場合は計画に従い業務や観光を行うことを許可する」と緩和しており、今回も同措置を継続している。

ジェトロがラオス外務省領事局に確認したところ(3月3日時点)、ラオス・トラベル・グリーンゾーン制度を利用する外国人観光客以外については、Lao Green Passでの申請受け付けは開始していない。外務省が近くガイドラインを発布した上で、正式に開始を通知するという。

保健省の発表では、3月3日時点の全国の新型コロナウイルス新規感染者数は246人で、減少傾向にある。今回の規制緩和もこうした背景を踏まえたものとみられる。

写真 新たなビザ申請サイト「Lao Green Pass」の画面(ジェトロ撮影)

新たなビザ申請サイト「Lao Green Pass」の画面(ジェトロ撮影)

(注1)対象は各国の外交官、大使館職員、国際機関職員、ビジネス関係者、投資家、外国人専門家、技術者、労働者やその家族など。首相府令(No.258/PMO)の内容外部サイトへ、新しいウィンドウで開きますは、ラオス政府ウェブサイト(ラオス語)で確認可能。

(注2)ラオス・トラベル・グリーンゾーンは、ワクチン接種率などの安全性を満たした特定地域に限定して外国人観光客の受け入れを行う制度(2021年12月24日記事参照)。首相府告示(No.130/PMO)の内容外部サイトへ、新しいウィンドウで開きますはラオス政府ウェブサイト(ラオス語)で確認可能。

(山田健一郎)

(ラオス)

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