サンパウロ州、屋内スペースでも一部マスク着用義務を解除

(ブラジル)

サンパウロ発

2022年03月23日

ブラジルではマスク着用義務は州や市によって方針が異なるところ、サンパウロ州政府は3月17日付で州政令66,575号を公布し、公共交通機関や医療サービスを提供する場を除く場所でのマスク着用義務を緩和した。同州は3月9日にオープンスペースでのマスク着用義務を解除(2022年3月10日記事参照)しているが、例えばオフィスや学校、ジムや商業施設などの屋内環境では引き続きマスクの着用が必要となっていた。今回の緩和措置により、公共交通機関や医療サービスを提供する場所を除く、これら屋内スペースでもマスク着用は選択的な位置付けに緩和される。

同州政府は3月17日付の公式サイトで、州内の新型コロナワクチンの2回目の接種率が上がっていること、また、カーニバル休暇(注)から14日以上がたった状況でも感染状況は改善していることを今回の決定理由とした。

サンパウロ州のワクチン接種率を保健省傘下のオズワルドクルス財団のデータで確認したところ、3月16日時点で2回接種済みが83.65%(州人口比)となっている。また、同財団のデータとして、新型コロナウイルスの1日当たりの新規感染者数の推移(7日間移動平均)は、カーニバル休暇の直前に当たる2月27日時点では1万1,434.71人だったが、2週間以上が経過した3月18日時点(統計が確認できる最新の値)で8,472.14人と減少傾向であることが分かる。

(注)ブラジル連邦政府の公式サイトによれば、2022年のカーニバル休暇は2月28日と3月1日。

(古木勇生)

(ブラジル)

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