米ボストンに京阪神ライフサイエンスのスタートアップを派遣

(米国、日本)

京都発

2022年03月25日

ジェトロは3月14~18日、米国ボストンにおいて「京阪神ライフサイエンスプログラム」を実施した。本プログラムは、米国進出に向けたワークショップ、現地エコシステム関係者とのネットワーキングに加え、最終日には現地のライフサイエンス分野の関係者を集めたピッチセッションを行うもので、京阪神地域のライフサイエンス分野のスタートアップ5社(注)が参加した。

京都市とボストン市は姉妹都市で、2019年10月には提携60周年を契機にライフサイエンス分野をはじめとする交流促進の取り組みの一環として、京都市・公益財団法人京都高度技術研究所(ASTEM)に加え、主に米国でライフサイエンス分野のスタートアップを対象としたインキュベーションプログラムを運営するバイオラボス(BioLabs)との協力覚書を締結した経緯もあり、今回のプログラムが実現した。

本プログラムはジェトロと、BioLabsが共同で実施したもので、参加企業は2022年1月から事前に3回の米国進出に向けたウェビナーを受けて、本プログラムに臨んだ。

ボストンで行われた5日間のプログラムでは、米国のヘルスケアシステムや、米国進出に向けた戦略の立て方、知財戦略、人材の採用といったワークショップに加えて、BioLabsの関係団体であるラボセントラル(Lab Central)が運営するシェアラボの見学、米国で効果的なピッチを行うための実践練習、現地企業との1対1のミーティングなど、米国進出に向けた具体的な戦略を立てるためのプログラムを実施した。

また、最終日には各社10分のピッチを行い、BioLabs関係者のほか、ボストンでライフサイエンス分野の企業に投資を行うベンチャーキャピタルなども参加し、ビジネス戦略についての具体的な質疑応答や、ピッチに対するフィードバックが行われた。参加企業からは「プログラム参加前は何から始めたらよいかわからない状態だったが、米国進出に向けての道筋がクリアになった」といった声が聞かれた。

写真 最終日ピッチイベントの様子(ジェトロ撮影)

最終日ピッチイベントの様子(ジェトロ撮影)

(注)会場参加企業(五十音順):オリゴジェン、幹細胞&デバイス研究所、クロバーナ​。オンライン参加企業(五十音順):イムノセンス、クオリプス​。

(加藤紗妃)

(米国、日本)

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