中国が6年連続でドイツ最大の貿易相手国に

(ドイツ、中国)

デュッセルドルフ発

2022年02月28日

ドイツ連邦統計局は2月9日に2021年の貿易統計速報値外部サイトへ、新しいウィンドウで開きます、同18日に国別貿易統計速報値外部サイトへ、新しいウィンドウで開きますを発表した。

ドイツの2021年の輸出は前年比14.0%増の1兆3,754億ユーロ、輸入は17.1%増の1兆2,025億ユーロだった。「新型コロナ禍」の影響により貿易が低迷していた2020年の貿易額(2021年8月25日付地域・分析レポート参照)から輸出入ともに大幅に回復しただけでなく、「新型コロナ禍」以前の2019年と比較しても、輸出は3.6%増、輸入は8.9%増となった。貿易収支は1,729億ユーロと黒字だったが、前年比4.2%減となり、5年連続で黒字幅が縮小した。

国別にみると、2021年のドイツの対中国貿易額は2,454億ユーロで、前年比15.1%増となり、中国が6年連続で最大の貿易相手国となった。輸出を国・地域別にみると(添付資料表1参照)、米国が1,221億ユーロで、前年に続き1位だった(前年比18.0%増)。中国が1,036億ユーロ(8.1%増)、フランスが1,023億ユーロ(12.6%増)と続いた。輸入を国別にみると、1位の中国からの輸入額は前年比20.8%増の1,417億ユーロと、2位オランダの1,057億ユーロ(前年比21.5%増)、米国の721億ユーロ(6.5%増)と大きく差をつけている。

輸出を品目別にみると(添付資料表2参照)、最大の輸出品目の道路走行車両(構成比14.7%)が前年比11.3%増となった。次いで、電気機器およびその部分品(8.7%)が14.3%増だった。輸入を品目別にみると、上位2品目は輸出と同様となり、道路走行車両(9.1%)が前年比2.6%増、電気機器およびその部分品(8.8%)が20.3%増となった。

2021年は好調、2022年も明るい見通し

ドイツ電気・電子工業連盟(ZVEI)は2月21日、電気・電子製品分野は輸出、輸入ともに過去最高を記録したと発表した。輸出額は「新型コロナ禍」以前の2019年を5%弱上回り、中国が前年に続き最大の輸出先となった。米国、フランス、オランダ、ポーランドが続くと述べた。また、ドイツ機械工業連盟(VDMA)は2月18日、供給網の数多くの障害にもかかわらず、機械輸出は好調だったと発表。2021年の輸出額は「新型コロナ禍」以前の水準を約1%下回っている一方で、供給網の制約の緩和の兆しがあることや、高水準の受注が続いていることから、2022年の機械輸出に大きな期待を寄せている。

(ベアナデット・マイヤー、作山直樹)

(ドイツ、中国)

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