地域ごとの感染リスク評価、重症化率や死亡率を重視へ

(ベトナム)

ハノイ発

2022年02月14日

ベトナム保健省は1月27 日、行政区ごとの新型コロナウイルス感染リスク評価に関する新基準を定めた決定218号(218/QD-BYT)を出した。国内のワクチン接種率上昇を受け、新規感染率よりも、重症化率や死亡率、医療体制の指標を重視する方針となった。

感染リスク評価は、2021年10月11日付の政府決議128号(128/NQ-CP)によって導入されたもので、各省・市の人民委員会が新型コロナウイルス流行下における事業活動規制を適用するための基準となる(2021年10月19日記事参照)。行政区ごとに、(1)感染割合、(2)ワクチン接種率、(3)医療体制の指標によって、感染リスクを4つのレベル(リスクが低い順にグリーン、イエロー、オレンジ、レッド)に分ける。

感染割合は、これまで新規感染率のみで評価されていたが、保健省決定218号では新たに酸素療法が必要な患者の割合(重症化率)が評価対象に加わった(添付資料表1参照)。また、新規感染率の基準値が緩和され、これまでよりも感染者数の増加を重視しないかたちとなった。

ワクチン接種率は、これまで18歳以上の1回目接種率が基準になっていたが、新基準では2回以上のワクチン接種完了率が全人口の75%以上、高リスクグループ(注)の90%以上と定められた。

医療体制は、対応可能な感染者の割合、新型コロナウイルス対応病床率、集中治療室(ICU)病床率の3つの指標で評価する(添付資料表2参照)。

感染割合およびワクチン接種率、医療体制の評価を統合し、地域ごとの感染リスクのレベルが決められる(表3参照)。この際、死亡率が加味され、10万人当たりの1週間の死者数が6人を超えると、感染リスクのレベルが1つ上がる。

感染リスク評価の見直しにより、各地の感染リスクは緩和される方向に動いた。2月9日付のVNエクスプレスの報道によると、同日時点で全ての省・市の感染リスクがレベル1(グリーン)、レベル2(イエロー)にとどまっている。2月上旬の旧正月(テト)休暇で多くの人が移動をしたため、今後、感染が拡大する懸念はあるが、感染リスク評価の見直しにより、各地で事業活動規制適用の可能性が軽減することが期待される。

(注)高リスクグループには、50歳以上の人、基礎疾患のある人、免疫力が低下している人、妊婦が含まれる。

(庄浩充)

(ベトナム)

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