制度変更で輸入ライセンス取得手続きに支障が発生

(アルゼンチン)

ブエノスアイレス発

2022年02月16日

アルゼンチン工業連盟(UIA)は2月3日、公共歳入連邦管理庁(AFIP)のメルセデス・マルコ・デル・ポント長官に文書を送り、AFIPによる制度変更が原因で、一部の企業に対し、輸入に必要な輸入ライセンスの申請が却下される事態が生じているとして、事態の解消を求めた。2月8日付の現地紙「クラリン」が報じた。

AFIPは、貿易手続きなどを含む政府の行政執行能力を月単位で評価している。これは、経済・財務能力制度(CEF)と呼ばれる仕組みで、2018年8月、AFIP一般決議4294/2018号外部サイトへ、新しいウィンドウで開きますにより導入された。また、2018年12月18日付AFIP・商業庁合同一般決議4364/2018号外部サイトへ、新しいウィンドウで開きますでは、事業者が、輸入ライセンスを申請すべく輸入の総合モニタリングシステム(SIMI)に申請データを入力した際、AFIPがCEFを確認することを定めている。

今回、AFIPがCEFの評価基準を見直した結果、評価が下がった一部の企業で輸入ライセンスの申請ができなくなった模様だ。UIAは、輸出額が輸入額を上回っている企業も含まれているとして、文書の中で「原材料が輸入できず、生産活動に支障が生じる」と危機感をあらわにしている。

UIAはまた、「納税者である企業が、CEFの評価に用いられる当局のパラメータを知ることができないことで予見可能性を欠如させている」と述べたうえで、「既に影響を受けている企業が輸入額を見直し、再度輸入ライセンスを申請できるよう制度を見直す必要がある」と訴えた。

この事態の背景には、外貨準備高の減少があるとみられる。2月7日時点のグロスの外貨準備高は372億1,300万ドルだが、ここから中国との通貨スワップ協定の1,300億元(約204億ドル:約2兆3,400億円、1元=約18円)などを差し引いたネットの外貨準備高は危機的な水準にある、と報じられている(現地紙「クラリン」2月7日)。

(西澤裕介)

(アルゼンチン)

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