2021年第4四半期の失業率は3.2%、史上最低記録を更新

(ニュージーランド)

シドニー発

2022年02月03日

ニュージーランド統計局は2月2日、2021年第4四半期(10~12月)の失業率(季節調整値)が3.2%だったと発表した。1986年の統計開始以来、史上最低となった前期の3.3%(改定値)からさらに0.1ポイント低下し、最低記録を更新した。

就業者数は前期から3,000人増加して283万1,000人、失業者数は5,000人減少して9万3,000人となった。実労働時間は7.6%増の9,500万時間となった。就業率は横ばいの68.8%、労働参加率は0.1ポイント低下の71.1%、労働力の未活用率は横ばいの9.2%だった。

同局は「労働市場はタイトな状態が続いており、失業率と労働力の未活用率は前期に引き続き低水準だった」と説明した。また「過去1年間で増加した就業者の多くは若者層で、例えば15~19歳の層は小売業や宿泊・飲食業での雇用が増加した」と分析した。

グラント・ロバートソン財務相は「第4四半期は新型コロナウイルス対策の制限措置が課されていたにもかかわらず、経済への信頼感が高く、企業が雇用を継続したため、前期に続き好結果が得られた」と歓迎した。一方で「国内で労働力不足が生じていることは認識しており、国境を安全に再開する方法について発表する準備を進めている」と述べた。政府は、オミクロン型変異株のリスクを最小限に抑えるため、1月から実施予定だった入国規制の段階的緩和を2月末まで延期している(2021年12月22日記事参照)。

(住裕美)

(ニュージーランド)

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