連邦政府、2022年の経済予測の報告書発表、豊かさ測る新指標導入

(ドイツ)

デュッセルドルフ発

2022年02月04日

ドイツ連邦政府は1月26日、2022年の年次経済報告書外部サイトへ、新しいウィンドウで開きますを閣議決定した(プレスリリース外部サイトへ、新しいウィンドウで開きます)。報告書によると、ドイツの経済回復は2022年中に加速し、実質GDP成長率は前年比3.6%となると予測した(添付資料表参照)。2021年10月の前回発表の4.1%から下方修正したものの、新型コロナウイルス禍以前の水準を上回るとしている。雇用者数は年間で42万5,000人増、失業率は2021年の5.7%から0.6%ポイント減少し5.1%となる見込み。

ロベルト・ハーベック経済・気候保護相は「新型コロナ禍の影響は今後も残るが、ドイツ経済は引き続き強固」と述べた。また「豊かさや競争力を引き続き確保するためには、経済回復は効果的な気候保護や持続可能な進歩と両立させる必要がある」とし、「この変革は歴史的な挑戦だが、大きな機会でもある。今年から社会的市場経済(Soziale Marktwirtschaft)を段階的に社会的エコロジカル市場経済(Sozial-ökologische Marktwirtschaft外部サイトへ、新しいウィンドウで開きます)に移行させる予定だ」と加えた。

今回の年次報告書は実質GDP成長率などの予測のほか、気候保護や持続可能性を考慮した指標を新たに加えた。GDP成長率だけでは持続可能な豊かさや雇用・社会参加、社会保障までを測るには不十分とし、幅広い指標を導入した。指標は以下5つの分野に分かれ、報告書では各分野の内容を紹介する章を設けている。

  1. 成長、収入、雇用
  2. 環境と気候
  3. 教育、研究、イノベーション
  4. 社会、人口動態、統合
  5. 持続可能な金融、平等な生活状況

ドイツ産業連盟(BDI)のジークフリート・ルスブルム会長は「持続可能かつ社会的にバランスの取れた成長が好ましいという判断については同意する」と理解を示す一方、「政府の野心的な環境・気候保護政策が事業活動を危うくしてはいけない」と強調した。また、ドイツ機械工業連盟(VDMA)のティーロ・ブロートマン事務局長は、経済成長と気候保護は矛盾しないと指摘し、同報告書では、社会全体の福祉のためには成長が必要不可欠であり、市場経済へのコミットメントが明確にされていると評価した。

(ベアナデット・マイヤー、作山直樹)

(ドイツ)

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