2月末から新型コロナの入国規制を段階的に緩和
(ニュージーランド)
シドニー発
2022年02月04日
ニュージーランドのクリス・ヒプキンス新型コロナウイルス対策担当相は2月3日、2月27日午後11時59分から入国規制を段階的に緩和する方針を発表した。同国では当初、2022年1月から入国規制の緩和を開始する予定だったが、新型コロナウイルスのオミクロン型変異株のリスクを最小限に抑えるため、2月末まで延期するとしていた(2021年12月22日記事参照)。
今回の発表では、自国民や重要な産業で働く労働者などを優先し、5段階で入国規制を緩和する計画が示された。緩和時期と対象者(注)は次のとおり。
- 第1段階(2月27日午後11時59分~):新型コロナのワクチン接種を完了し、オーストラリアから渡航するニュージーランド国民や永住者、重要な産業で働く労働者など入国規制の適用を免除された渡航者。
- 第2段階(3月13日午後11時59分~):新型コロナのワクチン接種を完了し、全ての国から渡航するニュージーランド国民や永住者、重要な産業で働く労働者など入国規制の適用を免除された渡航者、所得基準(賃金中央値の少なくとも1.5倍)を満たす技能労働者、ワーキングホリデービザ保持者。
- 第3段階(4月12日午後11時59分~):海外にとどまっており、現在も有効なビザを保有する一時滞在ビザ保持者、2学期に入学する最大5,000人の留学生。所得基準を満たさない技能労働者についても対象とすることを検討する。
- 第4段階(2022年7月までに実施):オーストラリアからの全ての渡航者、ビザが免除されている国からの渡航者。
- 第5段階(2022年10月):全ての国からの渡航者。ビザの申請受け付けを通常どおり再開する。
新型コロナのワクチン接種を完了した渡航者は、これまでの政府指定施設での隔離に代わって、自宅隔離のみでの入国が許可される。現在課されている隔離期間は10日間だが、今後7日間に短縮される予定だ。また、空港到着時には全ての渡航者に3回分の迅速抗原検査(RAT)キットが配布され、到着日および到着後5~6日目に検査することを求める。
(注)具体的な対象者や手続きについては、移民局のウェブサイトを参照のこと。
(住裕美)
(ニュージーランド)
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