2021年の経済成長率は10.6%、統計史上最高の伸び

(コロンビア)

ボゴタ発

2022年02月25日

コロンビア国家統計庁(DANE)は2月15日、2021年の実質GDP成長率は10.6%となり、統計史上最高の伸びだったと発表した(添付資料表参照)。新型コロナウイルス感染拡大の影響で、2020年は年間の成長率がマイナス7.0%と統計史上最大の落ち込みを記録したが、2021年第1四半期は経済活動再開にともない前年同期比0.9%と上向き、新型コロナウイルス感染の第3波が落ち着き、ワクチン接種が進んできた第2四半期以降は2桁成長になった。

GDP成長率を産業別にみると、全部門でプラス成長となり、特に商業(21.2%、)製造業(16.4%)、芸術・エンターテインメント(33.0%)が成長を牽引した。商業では、宿泊・外食が59.7%と大幅に伸び、運輸・保管も17.3%と好調だった。製造業では、石油精製製品(15.6%)や繊維製品(40.5%)が成長に寄与した。

需要項目別では、7割を占める民間最終消費支出が14.6%、うち5割以上を占めるサービスも16.7%と2桁成長を記録した。支出目的別では、被服・履物およびレストラン・ホテルがそれぞれ49.1%、44.8%と大幅増となったほか、輸送(28.2%)、娯楽・文化(25.2%)も大きく伸びた。

IMFは1月25日に発表した世界経済見通しで、コロンビアの2022年成長率見通しを3.8%から4.5%へ引き上げた。また2023年は3.7%と、ペルー(3.0%)、メキシコ(2.7%)、アルゼンチン(2.5%)、チリ(1.9%)、ブラジル(1.6%)など域内主要国と比較しても高い成長率となると見通している。

(茗荷谷奏)

(コロンビア)

ビジネス短信 a6cf3d000bf39f64