ECB、金融緩和政策を維持するも、今後の方針変更の可能性排除せず

(EU、ユーロ圏)

デュッセルドルフ発

2022年02月07日

欧州中央銀行(ECB)は2月3日、ドイツ・フランクフルトで開催した政策理事会後の記者会見で、これまでと同様に政策金利(主要リファイナンス・オペ金利)を0.00%、限界貸付ファシリティー金利(オーバーナイト貸し出し、翌日返済)を0.25%、預金ファシリティー金利をマイナス0.50%にそれぞれ据え置くと発表した(ECBプレスリリース外部サイトへ、新しいウィンドウで開きます)。

一方、クリスティーヌ・ラガルドECB総裁は記者会見で、政策理事会は直近の高いインフレ率を懸念しており、3月10日に予定する次回理事会で発表されるユーロ圏に関するECBスタッフマクロ経済予測に基づき、高いインフレ率の中期的な見通しの影響について徹底的な評価を行うと述べ、政策方針変更の可能性を示唆した。債券購入の終了後まで政策金利を引き上げないことを強調した。また、ラガルド総裁は、前回の予測に比べてインフレ見通しに対するリスクが特に短期に上振れしており、1月のインフレ率5.1%のうち、高いエネルギー価格によるインフレへの直接的な影響が50%以上を占めたと指摘した。インフレ率は短期的に高止まりするものの、2022年中に低下する見込みだとした。

新型コロナウイルス緊急対策として打ち出した資産購入プログラム「パンデミック緊急購入プログラム(PEPP)」については、2022年第1四半期(1~3月)に2021年第4四半期(10~12月)よりも低いペースで継続する方針を維持した。また、PEPPを通じた購入を2022年3月末で終了し、PEPPを通じて購入し保有する債券・国債の償還後の再投資期間について少なくとも2024年末までとする前回(2021年12月17日記事参照)の方針も維持した。

さらに、ユーロシステムによる債券・国債の購入プログラム(APP:asset purchase programme)に関しても、前回の方針を維持し、毎月の購入規模を現在の200億ユーロから2022年第2四半期(4~6月)に400億ユーロ、第3四半期(7~9月)に300億ユーロに一時的に拡大し、緩和政策の効果を高めるために必要な限り2022年10月から200億ユーロ規模の購入を継続するとした。これまでと同様、資産購入では、主要政策金利の引き上げ開始前まで必要な限り継続する。APPの下で購入し保有する債券・国債の再投資については、主要政策金利の引き上げ開始以降も必要な限り続ける方針をあらためて示した。

(ベアナデット・マイヤー)

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