南ア政府が第4波脱却を発表、無症状者の隔離を不要に

(南アフリカ共和国)

ヨハネスブルク発

2022年02月04日

南アフリカ共和国政府は1月31日に臨時閣議を開き、全国的に第4波から脱したとして、現在のロックダウンレベル「調整された警戒レベル1」を維持しつつ、さらなる規制の緩和外部サイトへ、新しいウィンドウで開きますに踏み切った。これまでの感染で免疫を持つ国民の割合が60~80%と大幅に増加したことや、感染者数の推移(直近1週間平均の新規感染者数は約3,500人弱)とワクチン接種率(18歳以上人口の約46%)に鑑みた決定となった(詳細は官報PDFファイル(外部サイトへ、新しいウィンドウで開きます)に記載)。

主な制限緩和内容は以下のとおり

  • 無症状の陽性者は、隔離が不要。
  • 症状のある陽性者の隔離期間は、10日間から7日間に短縮する。
  • 濃厚接触者は、症状を発症しない限り隔離する必要はない。

さらに、全ての学校で従来の全日制教育への再開を検討しており、小・中学校、特別支援学校は毎日登校とする。また、学校内での生徒間のソーシャルディスタンス1メートルという規定も撤廃した。2021年12月末にも政府は、新型コロナウイルス感染後の隔離期間や対応について類似の緩和ルールを発表したが、各方面から反対する声が上がり、数日でその規制緩和を取り下げた経緯がある。再検討の上、今回、再度通知するに至った(2022年1月11日記事参照)。ただし、屋内外での集会における制限や公共の場でのマスクの着用などについては、引き続き維持される。

観光業に関連する南ア・ホスピタリティー協会(FEDHASA外部サイトへ、新しいウィンドウで開きます)は、今回の政府の決定を歓迎した。同協会はインバウンド促進のために、ワクチン接種済みであれば、海外からの旅行者らは出入国時に陰性証明書の提出が不要となるよう、さらなる規制緩和を要請している。

(堀内千浪、石原圭昭)

(南アフリカ共和国)

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