米・ドイツ首脳会談、対ロ制裁でガスパイプライン停止の可能性を明言

(米国、ドイツ、ロシア、ウクライナ)

ニューヨーク発

2022年02月08日

ジョー・バイデン米国大統領は2月7日、米国を訪問中のドイツのオラフ・ショルツ首相とホワイトハウスで会談を行い、ウクライナ情勢などへの対応における結束を確認外部サイトへ、新しいウィンドウで開きますした。バイデン大統領は会談後の記者会見で、ロシアがウクライナに侵攻した場合、ロシアからドイツへ天然ガスを輸送するパイプライン「ノード・ストリーム2」の稼働はないと明言した。ショルツ首相も、同パイプラインの稼働停止は明言しなかったものの、ウクライナ情勢をめぐるロシアへの制裁については、米国と一致団結して対応することを強調した。

「ノード・ストリーム2」に関しては、ロシアからの天然ガス供給に天然ガス輸入の50%以上を依存するドイツにとっては重要なプロジェクトとなっている。バイデン政権も、ドイツへの配慮から、2021年5月に同パイプラインを運営するノード・ストリーム2AGと同社最高経営責任者(CEO)でウラジーミル・プーチン・ロシア大統領に近いとされるマシアス・バルニグ氏を米国の制裁対象になると結論づけたものの、制裁の適用については除外していた。しかし、これに対して、ロシアへの即座の強力な制裁を求める米議会共和党は不十分だとしており、上院で現在策定中の超党派のウクライナ支援・対ロ制裁法案の調整でも、本件の扱いが両党の最も大きな相違点となっている(2022年2月3日記事参照)。

両首脳は同パイプラインの扱い以外にも、ロシアがウクライナに侵攻した場合の制裁について協議したとみられるが、両首脳とも具体的な措置に関する言及は避けた。ショルツ首相はこの点に関して、現段階では具体的な措置を公表しないことで、ロシアに対して制裁が次から次に積み重なっていく可能性があるという印象を与える狙いがあるとした。また、ショルツ首相はロシアに対してあらゆる対話のチャネルを開くことが賢明な戦略であり、外交的な事態の解決を引き続き模索する方針を示した。

両首脳はこのほか、ドイツが2022年のG7サミットの議長国を務めることに言及し、世界レベルでの新型コロナウイルス対策、気候変動対策、中国がもたらす課題への対処、バルカン半島西部の安定と繁栄などで協力していくことを強調した。

(磯部真一)

(米国、ドイツ、ロシア、ウクライナ)

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