チン首相、南部高速道路の建設迅速化を指示
(ベトナム)
ホーチミン発
2022年02月14日
ベトナムのファム・ミン・チン首相は2月6日、ホーチミン市と南部メコンデルタ地域のカントー市を結ぶ高速道路計画のうち、南部ビンロン省のミートゥアンとカントー市を結ぶミートゥアン~カントー高速道路プロジェクトと、ミートゥアン第2橋梁(きょうりょう)プロジェクトの建設現場を視察し、工事の迅速化を指示した。同日付の政府公報などが伝えた。
ホーチミン市からカントー市までの高速道路のうち、ホーチミン市~チュンルオン高速道路(2010年2月開通)、チュンルオン~ミートゥアン高速道路(2022年1月開通)は、既に開通している。現在、建設中のミートゥアン~カントー高速道路およびミートゥアン第2橋梁が完成すれば、ホーチミン市とカントー市が高速道路でつながり、両都市間の所要時間が現在の3~4時間から、約2時間に短縮される。また、国道1号線での交通渋滞の緩和や交通事故数の減少に寄与すると期待されている。
ミートゥアン~カントー高速道路は、ビンロン省から南部ドンタップ省を通過してカントー市までを結ぶ。第1期工事(全長22.97キロ)は2021年1月に着工し、2023年に完成予定だ。総投資額は4兆8,260億ドン(約241億円、1ドン=約0.0050円)。
ミートゥアン第2橋梁建設プロジェクトは、ビンロン省と南部ティエンザン省の間を流れるティエン川(メコン川支流)で進行中だ。総投資額は5兆ドン。完成すれば、チュンルオン~ミートゥアン高速道路とミートゥアン~カントー高速道路が結ばれる。
チン首相は、ミートゥアン~カントー高速道路プロジェクトを視察した際に、建設工事が行われているビンロン省、ドンタップ省の両省に対して、用地整理を迅速に完了するように指示。さらに、短い区間の道路建設に多数の業者が参加していることから、諸手続きに時間を要しており、工事の進捗や質の管理が難しくなることを課題として指摘した。また、チン首相は、ミートゥアン第2橋梁の建設現場において、同橋梁が完成すれば、メコンデルタの住民にとって交通の利便性が大幅に向上するとの期待を示した。
(比良井慎司)
(ベトナム)
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