1月の乗用車販売、前年同月比8%減の25万台

(インド)

ベンガルール発

2022年02月18日

インド自動車工業会(SIAM)は2月11日、1月の自動車統計(出荷ベース)を発表した。乗用車〔多目的車(UV)とバンを含む〕の国内販売台数は前年同月比8.1%減の25万4,287台だった(添付資料表1参照)。1月は引き続き世界的な半導体不足に加え、新型コロナウイルス感染拡大の第3波がインドに到来したことの影響を受けたもようだ。2021年4月~2022年1月期の販売台数は前年同期比17.0%増の240万3,125台となった。

SIAMのラジェシュ・メノン事務局長はプレスリリースで「乗用車部門は供給側の課題によって市場の需要を満たすことができず、前年同月比では販売台数が減少する結果となった」と述べた。

1月単月のメーカー別販売をみると、首位のマルチ・スズキは前年同月比7.3%減の12万8,924台となり、シェアは50.7%だった(添付資料表2参照)。韓国の現代は15.4%減の4万4,022台(シェア17.3%)、起亜は1.4%増の1万9,319台(同7.6%)、地場のマヒンドラ&マヒンドラは3.2%減の1万9,964台(同7.9%)を販売した。日系メーカーでは、ホンダが7.9%減の1万427台(同4.1%)、トヨタ・キルロスカが34.1%減の7,328台(同2.9%)、日産が5.7%増の4,250台(同1.7%)となった。

車種別の販売台数上位は、1月の数字でみると、スズキのコンパクトモデル(「スイフト」「ワゴンR」「セレリオ」など計7万1,472台)、同ミニモデル(「アルト」「エスプレッソ」計1万8,634台)、現代のコンパクトモデル(「オーラ」「i20」「i10」など計1万7,931台)だった。

多目的車(UV)では、スズキ(「エルティガ」「エスクロス」計1万3,963台)、マヒンドラ&マヒンドラ(「ボレロ」など計1万2,703台)、起亜(「セルトス」1万1,483台)、現代(「ベニュー」1万1,377台)が売れ筋となった。一般乗用車、バンは前年同月比でそれぞれ17.3%減、10.0%減と2桁減少しているのに対し、UVは4.9%増の11万6,962台を販売し、プラス成長を確保している。

1月単月の二輪車販売は112万8,293台で、前年同月比21.1%の減少となった(添付資料表1、3参照)。主要部門のオートバイは18.8%減の74万3,804台、スクーターは23.3%減の34万8,704台だった。SIAMのラジェシュ・メノン事務局長は「二輪車は農村部でエントリーモデルの需要が減少している」とプレスリリースで指摘した。

乗用車、二輪車、三輪車の1月単月の販売台数は前年同月比18.8%減の140万6,672台だった。2021年4月~2022年1月期は前年同期比3.9%減の1,384万9,266台となった。

(倉谷咲輝)

(インド)

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