日産、米国ミシシッピ州でEV生産に5億ドルを投資

(米国)

ヒューストン発

2022年02月18日

日産自動車は2月17日、米国ミシシッピ州キャントン工場に5億ドルを投資し、新たに2モデルの電気自動車(EV)を生産すると発表した。日産ブランドと高級車インフィニティのブランドで、2025年に製造を開始する計画だ。

キャントン工場は2003年に開業し、これまで約500万台を生産してきた。現在、フルサイズのピックアップトラック「タイタン」「タイタンXD」、ミッドサイズのピックアップトラック「フロンティア」およびミッドサイズセダン「アルティマ」を製造し、約5,000人を雇用している。今回の新規投資により、約2,000人の再教育、技能向上が可能になるという。

日産はこのほか、バッテリー製造工場の建設時期と建設地を検討中だとし、同社最高執行責任者(COO)のアシュワニ・グプタ氏は「ほどなくのはずだ(It should be soon)」とコメントしている(ロイター2月17日)。

日産自動車は2021年11月、長期ビジョン「ニッサン・アンビション2030」を発表。今後5年間で約2兆円を投資し、2030年度までにEV15車種を含む23車種の新型電動車を投入するとしている。今回発表の2モデルは、この長期ビジョン実現の一環に位置付けられる。同社は2030年までに、米国での新車販売の40%以上をEVにする考えだ。

プレス会見に参加したミシシッピ州のテート・リーブス知事は「日産キャントン工場が生産の一部をEVにシフトする発表により、ミシシッピ州は一段と自動車産業のリーダーの地位を固めることになる」とたたえた。

ミシシッピ州は、全米で日産とトヨタの完成車工場がそれぞれ所在する唯一の州だ。州内の日系企業の雇用者数は、リーマン・ショック直後の2009年の5,300人から87%増え、2019年時点で9,900人と、外資ではトップだ。州都ジャクソンにあるミシシッピ歴史博物館の現代の展示コーナーでは、日系自動車製造企業の州経済への貢献が紹介されている。今回の発表は、日系企業との関係強化を重視する同州にとっても大きな意義のあるニュースといえる。

写真 ミシシッピ歴史博物館の展示。日産車のフロント部分が展示(写真中央下、ジェトロ撮影)

ミシシッピ歴史博物館の展示。日産車のフロント部分が展示(写真中央下、ジェトロ撮影)

(桜内政大)

(米国)

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