2021年の貿易、輸出入とも前年比3割増で過去最高に

(中国)

北京発

2022年01月19日

中国・海関総署の2022年1月14日の発表によると、2021年の貿易総額(ドル建て、以下同)は前年比30.0%増の6兆515億ドルとなった。うち輸出は29.9%増の3兆3,640億ドル、輸入は30.1%増の2兆6,875億ドルで、貿易収支は6,764億ドルの黒字だった(注1)。2021年1~9月に比べて伸び率は鈍化したものの、輸出・輸入ともに過去最高になった。

国・地域別では、ASEANが2020年に引き続き中国にとって最大の貿易パートナーとなったほか、主要な貿易パートナーのEU、米国との貿易額も前年比で3割近く増加した(添付資料表参照)。

主要な品目(金額ベース)をみると、輸出では自動車が2.2倍と大幅に増えたほか、レアアースや鋼材、肥料等の品目が増加した。輸入では、シェアの大きい集積回路が23.6%増となった。

海関総署の李魁文報道官は、2021年の貿易が好調だった要因として、中国が経済発展や新型コロナウイルスの予防抑制において世界をリードし、国内における生産や消費の需要が中間材や消費財の輸入増加をもたらしたこと、世界経済の回復が続き、世界の貿易量が伸びたこと、ノートパソコン、タブレット、家電などの「巣ごもり」関連製品や医薬品の輸出が2020年からさらに伸びたことなどを挙げた。

2022年の見通しについて、李報道官は、中国の経済発展が三重の圧力に直面していること(注2)、世界の新型コロナ感染動向が依然厳しく、外部環境がより複雑で不確実になっていることにより外需の回復が鈍化すること、比較対象となる前年同期の数値が高いことなどにより、貿易は一定の圧力を受ける、と指摘した。

商務部国際貿易経済合作研究院国際市場研究所の白明副所長は、政策効果の剥落やASEANの生産・操業回復による受注の一部流出などにより、2022年の貿易には比較的大きな圧力がかかるとの見通しを示した。その上で、貿易を安定させるには企業および雇用を支えることが重要とし、特に中小零細規模の輸出企業をサポートして受注を維持し、マインドを安定させることが必要だ、と指摘している(「21世紀経済報道」2022年1月15日)。

(注1)元建てでは、総額が前年比21.4%増、輸出が21.2%増、輸入が21.5%増となった。

(注2)2021年12月に開催された中央経済工作会議において、中国経済は需要の収縮、供給ショック、市場の期待の低下という、三重の圧力に直面しているとの現状認識が示された。

(小宮昇平)

(中国)

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