武漢市、地下鉄路線を新設・拡張

(中国)

武漢発

2022年01月13日

中国で2021年12月26日、武漢市地下鉄の5号線、6号線延伸路線、16号線が開通した。今回の開通総距離は75キロ。これにより、武漢地下鉄の総距離は435キロとなり(駅数は282駅)、地下鉄路線が武漢市内の全行政区をカバーした。

新たに開通した各路線の詳細は以下のとおり。

(1)5号線

武漢初となる全自動運転技術を導入した。武漢駅東広場駅から中医薬大学駅まで、長江南部を川沿いに走行。全長35.13キロ、駅数は25駅。科普公園駅と光霞駅で12号線、徐家棚駅で7号線および8号線、積玉橋駅で2号線、復興路駅で4号線に乗り換え可能。

(2)6号線延伸路線

既存の金銀湖公園駅から新城十一路駅まで、金山大道沿いに走行。全長7キロ、新設駅数は5駅。碼頭潭公園駅で1号線に、五環体育中心駅で17号線に乗り換え可能。

(3)16号線

国博中心南駅から周家河駅まで、武漢経済開発区のある漢南区などを走行。全長33.1キロ、駅数は12駅。国博中心南駅で6号線と12号線に、老関村駅で6号線に乗り換え可能。漢南区への地下鉄乗り入れは初めて。

また、同日には新規路線建設などをはじめとする5つのプロジェクトが着工した。同プロジェクトへの総投資額は170億元(約3,060億円、1元=約18円)に上る。プロジェクトの概要は以下のとおり。

  1. 新港線1期プロジェクト:楊春湖区域にある北洋橋駅(未開設)から、武漢駅などを経由して白玉山駅(未開設)までを走行する路線を建設予定。
  2. 5号線2期建設プロジェクト:紅霞村駅(未開設)から中医薬大学駅までを走行する路線を建設予定。
  3. 16号線2期建設プロジェクト:通航産業園区にある興城大道駅(未開設)から周家河駅まで、紗帽大道沿いを走行する路線を建設予定。
  4. 12号線接続線建設プロジェクト:中一路駅(現在8号線と21号線が乗り入れ)と21号線の後湖大道駅間を走行する路線を建設予定。建設完了後は21号線と接続し、12号線、8号線、21号線と乗り換えが可能に。
  5. 武漢地下鉄交通情報クラウドプラットフォーム構築プロジェクト:全国初の地下鉄を対象としたモデルプロジェクト。地下鉄ネットワーク全体の一元管理を目指す。都市軌道交通ネットワークの情報化を推進し、中国の都市軌道交通の情報化レベルの向上などに向けた新たなモデルとする。

2004年に1号線が開通した武漢地下鉄の路線数は、2021年12月末時点で11路線まで拡大した。なお、国家発展改革委員会が公表した「武漢市都市軌道交通第4期建設規画(2019~2024年)」(2018年12月25日発表)によると、2024年までに14路線、総距離を606キロまで延伸する見込みだ。

(楢橋広基)

(中国)

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