中央準備銀行、6カ月連続で政策金利を引き上げ3.00%に設定

(ペルー)

リマ発

2022年01月12日

ペルー中央準備銀行(BCR)は1月6日の金融政策決定会合で、6カ月連続となる(2021年12月13日記事参照)政策金利の引き上げを行い2.50%から3.00%にすると発表した。BCRでは、今回の引き上げの理由について以下の要因などを挙げている。

  1. 国際的な食料や原油価格の高騰と為替の下落などによりインフレ率(年率)が2021年11月の5.66%から12月には6.43%に上昇し、目標値(1~3%)を上回った。食料とエネルギーコストを除く12月のインフレ率も3.24%と目標上限値を超えた。
  2. インフレ率が目標値(1~3%)内に収まるのは、原油や食料価格の高騰と為替の下落がしばらく継続することや経済活動が本来の水準を下回るだろうことを考慮すると、2022年の第4四半期(10~12月)になる見通し。
  3. 2022年のインフレ率の見通しが3.5%から3.7%に上昇し、目標値を上回っている。
  4. 新型コロナウイルスの感染再拡大や新たな変異株の誕生、消費財やサービスの国際供給力の低下などにより世界的に経済活動が鈍化したものの、回復基調にあり、この先もさらに新型コロナウイルスのワクチン接種と先進国における財政刺激策が進むにつれ、回復が継続することが期待される。

BCR理事会では、不安定な金融市場をこの先数カ月下支えしていくとしている。次回のBCR金融政策決定会合は2月10日を予定している。

(設楽隆裕)

(ペルー)

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