2021年は輸出・輸入とも過去最高額を記録

(タイ)

バンコク発

2022年01月26日

タイ商務省は1月18日、同国の2021年の貿易統計外部サイトへ、新しいウィンドウで開きますを公表した。貿易総額は前年比23.1%増の5,387億7,400万ドル、輸出総額は17.1%増の2,711億7,400万ドル、輸入総額は29.8%増の2,676億ドルと、いずれも過去最高額となった。貿易黒字は86.0%減の35億7,300万ドルと大幅に縮小した(添付資料「図 タイの30年間の貿易推移(1992年~2021年)」、「表1 タイの貿易概況」参照)。

2021年の輸出を国・地域別でみると、主要な仕向け地はASEAN(構成比:24.0%)、米国(15.4%)、中国(13.7%)、欧州(9.3%)、日本(9.2%)の順だった。ASEANは前年比17.2%増の650億1,500万ドルで、マレーシアやフィリピン向けは4割近く増加した。米国は21.5%増の417億6,800万ドル、中国は24.8%増の372億400万ドルと、それぞれ2割超拡大した(添付資料表2参照)。

輸出を品目別にみると、輸出の10.7%を占める自動車・同部品が前年比36.2%増の290億9,400万ドルと好調だった。次いで、コンピュータ・同部品が18.0%増の220億3,800万ドル、ゴム製品が19.4%増の144億6,900万ドルとなった。原油価格が上昇したことにより、プラスチックレジン、化学製品、精製燃料などは大幅に増大した(添付資料表3参照)。

2021年の輸入を国・地域別でみると、主な相手国・地域は中国(構成比:24.9%)、ASEAN(17.1%)、日本(13.3%)、欧州(7.6%)、米国(5.4%)の順だった。中国からの輸入は33.6%増の665億4,600万ドルと、新型コロナウイルス発生前の2019年を上回る規模に拡大した。ASEANも16.9%増の457億8,400万ドルとコロナ前の水準に戻した。日本からも28.9%増の356億8,500万ドルと拡大している(添付資料表4参照)。

輸入を品目別にみると、原油が49.7%増の241億3,900万ドルと、国際価格の上昇が顕著に表れた。続いて、機械・同部品が15.6%増の209億5,200万ドル、化学品が43.1%増の206億3,700万ドル、電気機器・同部品が14.8%増の192億7,200万ドルだった。その他、鉄・鉄鋼製品(60.6%増、164億1,700万ドル)、金属くず・スクラップ(59.9%増、129億5,400万ドル)、宝石・宝飾品(59.9%増、119億8,300万ドル)などが大幅に増大した(添付資料表5参照)。

(北見創)

(タイ)

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