ラグナ州を1月15日まで新型コロナ対策「アラート・レベル3」に

(フィリピン)

マニラ発

2022年01月11日

フィリピン政府は1月5日、マニラ首都圏の周辺に位置するラグナ州で1月7日から15日にかけて新型コロナウイルス対策「アラート・レベル・システム」(注1)の「レベル3」を適用すると発表した。現行の「レベル2」より一段階厳しくする。なお、政府は12月31日にマニラ首都圏、1月4日にブラカン州、カビテ州、リサール州で1月15日まで「レベル3」を適用することを発表していた(政府通信社1月6日付)。

「アラート・レベル3」での活動制限は以下のとおり。

  • 域内外の渡航は許可する。ただし、地方自治体(LGU)が合理的な理由に基づいて渡航制限を課すは認められる場合がある。
  • ミーティング、展示会、カンファレンスなど多数の集客を伴うイベント(MICE)について、屋内での開催は、ワクチン接種を完了した者を対象に会場収容人数の30%を上限として可能。屋外での開催は、会場収容人数の50%まで可能。ただし、主催者全員がワクチン接種を完了しているなどの条件を課す。
  • 同じ世帯構成員に属さない者との、住宅内での個人的な集まりは認めない。

日本からの渡航者は施設隔離の対象に

フィリピン政府は12月29日の発表で、1月15日まで日本を感染リスクが中程度の「イエロー」国に指定した(注2)。日本からの渡航者に対する感染防止対策は以下のとおり。

  • ワクチン接種完了者と接種を完了していない者ともに、日本出発前72時間以内のPCR検査の陰性結果取得を義務付ける。
  • 完全にワクチン接種を完了している場合:フィリピン到着日から5日目に行われるPCR検査の陰性結果を受けるまで施設隔離。その後、到着日を初日として14日目まで自宅隔離を行う必要がある。
  • 完全にワクチン接種を完了していない場合:到着日から7日目に行われるPCR検査の陰性結果を受けるまで施設隔離。その後、到着日を初日として14日目まで自宅隔離を行う必要がある。

(注1)「アラート・レベル・システム」は、地域の感染水準を5段階に区分けし、段階的にビジネス活動を制限していく。「レベル3」は「感染件数の水準が高い、かつ(もしくは)感染件数が増加しており、総病床利用率と集中治療室(ICU)利用率が増加している」に該当する。

(注2)フィリピン政府は感染リスクが低い「グリーン」国/地域、感染リスクが高い「レッド」国/地域、感染リスクが中程度の「イエロー」国/地域に各国・地域を分類している。

(吉田暁彦)

(フィリピン)

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