中国市場のニーズを理解するバイヤーサロンを開催

(中国)

上海発

2022年01月27日

ジェトロは1月19日、バイヤーのグループインタビューと個別商談会をオンラインで行う、「バイヤーサロン」を開催した。バイヤーサロンは、「中国ハイブリッド型キャラバン事業」の参加企業が、中国のトレンドやバイヤーのニーズを把握し、商談につなげるために実施したもので、今回が2回目の開催となる(注)。日本からは、中国向けの販路開拓を目指す、日用品や化粧品、生活雑貨分野の企業から65人が参加した。

バイヤーサロンは、バイヤーのグループインタビューと個別商談会の2部で構成。前半のグループインタビューでは、バイヤーが会場に集まり、事前に日本企業から募った質問に回答。その様子は同時通訳を介して、参加日本企業向けにリアルタイムで配信された。参加バイヤーのビジネスモデルとしては、実店舗を持たず、EC(電子商取引)プラットフォームやSNS上のグループ内で販売を行う形式が多くみられた。

写真 バイヤーグループインタビューの様子(ジェトロ撮影)

バイヤーグループインタビューの様子(ジェトロ撮影)

バイヤーからは現地市場の動向として、消費者が日本製の化粧品・スキンケア用品に対して一定程度の信頼感を持っている一方、足元では中国製を含め商品の選択肢が拡大しつつあることや、「最近はREDなどのSNSや動画プラットフォームで商品や成分について勉強する消費者が増えた」「25歳からアンチエイジング対策を始める」など、商品の品質やスキンケアに対する消費者動向も紹介された。化粧品・スキンケア用品以外では、登山や釣り、キャンプなどのアウトドアやスポーツがトレンドになっていると感じるバイヤーが多く、「公園内にテントを張って、休暇を楽しむ光景が見られる」とのコメントがあった。

個別商談では、バイヤーが事前に指名した日本企業とオンラインで商談を行った。バイヤーは、事前に現地へ送付したサンプルや資料を実際に手に取りながら、商品の独自性や開発ストーリーに関する説明を受け、商品への理解を深めた。また、バイヤーからは、中国人観光客に知名度の高い小売店などでの販売実績や商品の受賞歴など、消費者に商品の特徴や人気の高さを伝えるために、日本での実績を確認する様子もみられた。

写真 オンライン商談会の様子(ジェトロ撮影)

オンライン商談会の様子(ジェトロ撮影)

(注)オンライン、または現地法人・代理店が参加するオフライン形式で、中国のバイヤー向けに商品の売り込みを図る事業。1回目は2021年12月23日に開催。

(岸本優子)

(中国)

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