ロシア極東のコンテナ取扱量は前年比10.9%増

(ロシア)

モスクワ発

2022年01月27日

ロシア海洋商港協会の発表(1月17日付)によると、2021年のロシア極東の港湾の貨物取扱量は前年比0.6%増の2億2,430万トンだった(添付資料表参照)。ロシア全体での港湾の貨物取扱量は8億3,520万トン(1.7%増)で、極東の港湾はロシア全体の約27%を占める。うち、ドライカーゴは1億4,870万トン(1.4%増)と、バルト海域、カスピ海域など他地域の港湾を上回る最大の取扱量となった。液体貨物は1.0%減の7,560万トンだった。

その一方で、極東のコンテナ貨物取扱量は前年比10.9%増の212万TEU(20フィートコンテナ換算単位)と大幅な伸びをみせた(「コラベル・ル」誌1月18日)。世界的にコンテナ需要が増加していること、それに対して極東各港湾が処理能力の強化に取り組んだことが背景にあるとみられる。ボストチヌィ港でターミナルを運営する会社の中には、2021年9月に石炭の取り扱いを停止し、コンテナ積み替えに業務を特化したところもある。ロシアの大手輸送会社FESCOは、ウラジオストク商業港内のコンテナ保管施設を拡充しコンテナ輸送の需要に対応している(「ベドモスチ」紙2021年10月1日)。

極東の港湾は、ロシア全体でのコンテナ貨物取扱量の約4割を占め、サンクトペテルブルク港を含むバルト海域(250万TEU)に次ぐ取扱量となった。コンテナ貨物の内訳は、輸入が81万100TEU(前年比33.8%増)、輸出が59万3,800TEU(8.2%増)、トランジット貨物が8万2,700TEU(5.2%増)、国内向けが62万9,000TEUだった(「コラベル・ル」誌1月18日)。

(タギール・フジヤトフ、梅津哲也)

(ロシア)

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