タミル・ナドゥ州、新型コロナ・オミクロン株拡大で厳格なロックダウン実施
(インド)
チェンナイ発
2022年01月14日
インド南部タミル・ナドゥ(TN)州は1月5日、新型コロナウイルスのオミクロン型変異株の感染拡大を防ぐため、夜間(午後10時~翌日午前5時)と日曜日(注1)の外出禁止を発表し、6日から施行した(1月31日まで)。活動制限に関する通達を発出(注2)しており、その主な内容は以下のとおり。
【日常生活での規制】
- 公共交通機関は原則として座席数の50%以下の乗車に制限。
- 小売り・商業、映画館などの従業員はワクチンを2回接種しなければならない。
- レストラン、映画館、美容院などは収容人数の50%以下で営業。
【夜間・日曜日】
医療機関の活動、物品の運搬、ガソリンスタンドの営業など例外的に認められた活動を除き外出禁止。
〔例外〕
- 自宅と空港間の移動は、チケットと身分証明書を携行すれば可能。
- 全ての製造業とIT企業は操業可能。従業員は職員証または許可文書、ワクチン接種証明書を携行しなければならない。
【日曜日】
- 公共交通機関の運行停止。
- レストランは午前7時から午後10時まで宅配サービスに限り利用可能。それ以外の宅配サービスは利用不可。
チェンナイでは、1月9日(日曜日)、活動制限を実施するため、312カ所のチェックポイントが設けられ、約1万人の警察官が配置された(「タイムズ・オブ・インディア」紙1月10日)。
TN州の2021年11月から12月にかけての1日当たり新規感染者数は1,000人をほぼ下回っていた。しかし、12月31日以降は1,000人を超え、1月11日には約1万5,000人まで増加している。同州では、1月中旬の祭事シーズンに人の往来が増えることが見込まれ、州政府は活動制限を強化することで感染拡大を防ぎたい考えだ。
(注1)通達は、終日外出禁止を1月9日とのみ記載している。その後、終日外出禁止を1月16日(日曜日)も実施すると10日に追加発表した。それ以降の日曜日に関しては未定。
(注2)通達は1月7日付だが、TN州政府は1月5日付でタミル語の声明文書で活動制限を発表している。
(浜崎翔太)
(インド)
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