トルコとアルメニア、関係改善の交渉開始、2月には航空便再開へ
(アルメニア、トルコ、ロシア)
モスクワ発
2022年01月26日
トルコ運輸・インフラ省は1月19日、トルコとアルメニアの間の直行便の運航を2月2日から開始すると発表した。フライワン・アルメニアとトルコのペガサス・エアラインズがそれぞれ週に3便ずつ、エレバン~イスタンブール間で運航する予定だ。
両国は1月14日、モスクワで2国間関係正常化の交渉を行った。アルメニア側は特使として国会副議長のルベン・ルビニャン氏、トルコ側の特使は前駐米大使で駐日大使経験もあるセルダル・クルチ氏が務めた。両国外務省は会談について「前向きかつ建設的なものだった」と評価した。詳細な内容は公表されていないが、航空便の再開を含めた話し合いが行われたもようだ。
トルコは、ナゴルノ・カラバフ紛争でアルメニアと対立するアゼルバイジャンを支援する立場から、1993年からアルメニアとの陸路国境を封鎖している(注)。トルコは1991年に独立したアルメニアを国家承認した一方で、現在まで外交関係は樹立していない。
(注)航空便は、1995年以降にアルメニア航空が、2000年から2016年まではペガサス・エアラインズがエレバン~イスタンブール便を運航していた。2016年にナゴルノ・カラバフ地区の状況が悪化したため運航を停止していた。
(梅津哲也)
(アルメニア、トルコ、ロシア)
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