モロッコ、中国の「一帯一路」構想の合同実行計画に合意

(モロッコ)

ラバト発

2022年01月11日

モロッコ外務省は1月5日、中国の国家発展改革委員会(NDRC)と、中国が推進する「一帯一路」構想の合同実行計画協定書に署名したと発表した。モロッコのナッセール・ブリタ外相は、モロッコは中国の「一帯一路」構想をマグレブ地域およびアフリカで最初に支持した国であり、今回の合意で両国の戦略的関係を一段と高いレベルに引き上げるとした。

モロッコ政府は、国内大型プロジェクトへの中国の金融支援に期待しており、貿易取引の簡素化や工業団地の設立、再生可能エネルギーを含むエネルギー分野、研究開発(R&D)、技術協力や職業訓練などで連携事業を推進するとしている。モロッコが産業の高度化を進める、自動車や航空機産業、ハイテク産業やEコマース、農業、繊維産業でも連携が進むことが予想される。

中国側代表NDRCの寧吉喆副主任は、2016年5月に交わされたモロッコのモハメッド6世国王と中国の習近平国家主席の合意が、相互外交関係を戦略的パートナーシップのレベルに引き上げ、その後の円滑な政治的交流を可能にしたとし、今日、モロッコは中国の「一帯一路」構想において影響力のあるパートナーだ、と述べた。モロッコ外務省は、モロッコが中国の対アフリカ投資の優先国で、これまで80以上のプロジェクトが国内で実施されてきたとしている。

(本田雅英)

(モロッコ)

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