積水ハウス、米西海岸の一戸建て住宅分譲事業会社を買収

(米国、日本)

米州課

2022年01月24日

積水ハウス(本社:大阪市)は1月20日、米国子会社のセキスイハウスUSホールディングスが、米オレゴン州ポートランド近郊で一戸建て住宅分譲事業と土地開発分譲事業を展開するホルト・ホームズ・グループ(本社:ワシントン州バンクーバー市)を完全子会社化したと発表した。

ホルトは2017年に創業し、現在、ポートランド地区を中心に31地域(コミュニティー)、約4,800区画を所有・運営している。同社は開発許可プロセスが厳格なポートランド地区で、宅地保有区画数と収益力で競争優位性を持ち、今後も同地区で高い住宅需要が見込まれることから買収に踏み切った。これにより、積水ハウスグループとして、カリフォルニア、ネバダ、ユタ、アリゾナ各州で展開している一戸建て住宅販売事業をオレゴンとワシントン州にも拡大し、米国西海岸での事業展開を強化する。

積水ハウスは1987年にワシントン州に米国子会社を設立。2020年1月には、ネバダ州ラスベガスで開催されたハイテク技術見本市「CES 2020」で、在宅時急性疾患早期対応ネットワーク「HED-Net」の構築を発表した。同システムは、特に家で発症する可能性の高い急性疾患に早期対応するサービスで、日本に限らず先進国をはじめとした世界各国の高齢化問題や、要介護者・介護離職者の減少に対応することを目指している。また、積水ハウスは同月、2017年2月に買収したウッドサイドホームズと、建設専門の分析・メディア会社ヘンリー・ウッドとともに、ラスベガスで災害に強いコンセプトホーム「BUILDER Chōwa」を初公開し、多世代家族に対応する住宅需要に応える、自然災害に強い工法・建材を用いたネット・ゼロ・エネルギーの住宅を披露した。

今回買収したホルトの2021年12月期の売上高は362万ドル。積水ハウスは、今回の買収が今期の連結業績に与える影響は軽微としている。

(片岡一生)

(米国、日本)

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