韓国政府、今冬の電力需給見通しと石炭火力発電削減計画を発表

(韓国)

ソウル発

2021年12月03日

韓国の産業通商資源部は11月24日、「冬季の電力需給および石炭火力発電削減対策」を発表した。同対策では、今冬の最大電力需要について、気象予報(注1)、過去30年間の気温および需要などを総合的に考慮した結果、ピーク需要を9万3,500メガワット(MW)前後とし、また、微小粒子状物質(PM2.5)対策として、8~16基の石炭火力発電所の稼働を停止することとした(注2)。

これにより、今冬の電力のピーク需要および石炭火力発電所の稼働停止に伴う供給力などを次のとおり算出した。

【12月第2週(予備力が最も低くなると想定される週)】

(1)供給力:10万5,363MW

(2)ピーク需要:8万8,100~9万2,100MW

(3)予備力:1万79~1万4,079MW

(4)予備率:10.9%~16.0%

【1月第3週(今冬の需要のピークと想定される週)】

(1)供給力:11万178MW

(2)ピーク需要:9万300~9万3,500MW

(3)予備力:1万62~1万3,262MW

(4)予備率:10.8%~14.7%

また、2021年12月1日から2022年2月28日までを「冬季電力需給対策期間」と定め、省エネなどの需要管理などを行うとした。

(注1)気象庁によれば、今冬の気温は平年並みか低い見通し。

(注2)現在稼働中の53基の石炭火力発電所のうち、冬季に8~16基の稼働を停止。2018年12月~2019年2月期(5,406トン)比で、2,838トンの微小粒子状物質(PM2.5)排出量削減が期待される。

(当間正明)

(韓国)

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