2022年から954品目の関税率引き下げ、RCEP協定発効による関税引き下げもスタート

(中国)

北京発

2021年12月23日

中国国務院関税税則委員会は12月15日、一部品目の輸出入関税率を調整する通知を発表した。調整後の税率は2022年1月1日から適用する。同通知の原文と各品目の税率の詳細などは財政部ウェブサイト外部サイトへ、新しいウィンドウで開きますで閲覧できる。今回の調整による中国の平均輸入関税率は7.4%で、調整前と変化はない。

最恵国税率(MFN税率)よりも低い輸入暫定税率を適用する品目は、医薬品や医療機器、自動車部品など954 品目となった。該当品目数は2021年の883品目から71品目増加した。

関税税則委員会の説明によると、954 品目に含まれる主な対象品目と調整目的は次のとおり。

  • 新型抗がん剤の塩化ラジウム注射液にゼロ関税を適用。人工関節などの輸入関税を引き下げ。患者の経済的負担を軽減し、国民の生活の質を改善。
  • サケ、タラなどの水産物、ベビー用衣服、食洗機、スキー用具などの消費財の輸入関税を引き下げ。消費の高度化に対応。
  • 車両の燃焼効率の向上や排気ガスの削減につながる粒子状物質除去フィルターや電子スロットルバルブなどの輸入関税を引き下げ。環境改善やグリーン・低炭素型発展を推進。
  • 高速鉄道用の高圧電線、燃料電池部品などの基幹部品の輸入関税を引き下げ、製造業の構造最適化を促進。

一方で、国内産業の発展や需給状況の変化などを踏まえ、鉛酸蓄電池部品、アミノ酸、豚肉などに適用していた輸入暫定税率を取り消し、より高いMFN税率を再適用する。また、産業構造の高度化を促進するため、リンや粗銅の輸出関税は引き上げる。

そのほか、2022年1月1日から、ニュージーランド、ペルー、コスタリカ、スイス、アイスランド、韓国、オーストラリア、パキスタン、ジョージア、モーリシャスなどとの間で、2国間の自由貿易協定(FTA)あるいはアジア太平洋貿易協定(APTA)に基づき、協定関税率をさらに引き下げる。また、2022年1月1日に発効する地域的な包括的経済連携(RCEP)協定と、中国・カンボジアFTAに基づき、それぞれの対象品目の関税率を引き下げる。

さらに、WTO加盟協定書の一部である情報技術協定(ITA)に基づき、2022年7月1日から情報技術製品62品目について第7弾の輸入関税引き下げを実施する。

対外経済貿易大学の崔凡教授は「世界で最大のFTAであるRCEPは、中国が国内と国際の双循環を促進する上で重要な役割を果たす。また、加盟国間の関税引き下げは地域内の産業チェーン、サプライチェーン、バリューチェーンの融合促進に資する取り組み」との見方を示した(「経済日報」12月16日)。

(趙薇)

(中国)

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