バイデン米政権、アフリカ南部8カ国からの渡航規制解除を発表、12月31日から

(米国、エスワティニ、ジンバブエ、ナミビア、ボツワナ、マラウイ、南アフリカ共和国、モザンビーク、レソト)

ニューヨーク発

2021年12月28日

米国ホワイトハウスのケビン・ムノス副報道官は12月24日、ジョー・バイデン大統領が12月31日付でアフリカ南部諸国からの渡航制限を解除する予定とツイッター上で明らかにした。米政府は新型コロナウイルスのオミクロン型変異株対策として、エスワティニ(旧スワジランド)、ジンバブエ、ナミビア、ボツワナ、マラウイ、南アフリカ共和国、モザンビーク、レソトからの渡航を11月29日から規制している(2021年11月29日記事参照)。

ムノス副報道官は「規制をかけることにより、われわれはオミクロン株について理解する時間を取ることができた。現在あるワクチンは、追加接種を済ませている場合は特にオミクロン株に有効ということはわかっている」とした。

ムノス副報道官がツイッター投稿で引用したロイターの報道(12月24日)によると、匿名の政府関係者は「この渡航規制は、オミクロン株の米国への侵入を防ぐことが目的ではなかった。それは不可能だと知っていた。(規制の)目的は、最初の段階でオミクロン株感染者の入国数を減らすことだった」としている。

今回の発表に先立ち、米国立アレルギー感染症研究所(NIAID)のアンソニー・ファウチ所長は12月20日、「米国は、アフリカ南部諸国と同等かそれ以上に感染が拡大している国々からの入国を許可している」と述べつつ、既に米国内に相当な数のオミクロン株感染者がいることを踏まえ、政権内で渡航規制の解除を検討していると明らかにしていた(「ワシントン・ポスト」紙12月22日)。

(吉田奈津絵)

(米国、エスワティニ、ジンバブエ、ナミビア、ボツワナ、マラウイ、南アフリカ共和国、モザンビーク、レソト)

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