産業財産庁、2022年1月開始の特許審査ハイウェイ第3フェーズを発表

(ブラジル)

サンパウロ発

2021年12月24日

ブラジル産業財産庁(INPI)は12月21日、特許審査ハイウェイ(PPH)の第3フェーズを2022年1月1日から開始すると発表した。これにより新たにPCT国際出願(注)を基礎としたPPH申請(PCT-PPH)が可能となる。PCT-PPHの上限は100件。

INPIでは、2021年1月1日から、要件緩和された第2フェーズが開始されており(2020年10月16日記事参照)、年間のPPH申請件数の上限は600件となっていた。ただ、11月8日時点で既に上限に到達していた。第3フェーズでは上限800件までに緩和される。

一方で、申請要件を満たしていない場合、第2フェーズでは要件を満たすために60日間の期限が与えられていたが、第3フェーズでは要件を満たすための期限が与えられず却下される。申請が拒否された場合も、第2フェーズでは不服申立ての機会が与えられていたが、第3フェーズからは不服申し立てできなくなる。

INPI統計によると、第2フェーズにおけるPPHの審査期間はPPH申請から査定までで139日、日本からの申請は65件となっている。

(注)1つの出願願書を条約に従って提出することによって、PCT〔特許協力条約(PCT:Patent Cooperation Treaty)〕加盟の全ての国に同時に出願したことと同じ効果を与える出願制度。

(貝沼憲司)

(ブラジル)

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