産業財産庁、特許審査ハイウェイの要件緩和を発表
(ブラジル)
サンパウロ発
2020年10月16日
ブラジル産業財産庁(INPI)は10月13日、特許審査ハイウェイ(PPH)の要件緩和を検討していることを発表した。
PPHは、第1庁(出願人が最先に特許出願した庁)で特許可能と判断された出願について、出願人の申請により、当該庁とこの取り組みを実施している第2庁において簡易な手続きで早期審査が受けられるようにする枠組みだ。ブラジルでは、2019年12月から締約国間で統一した新PPHが開始されていた(2019年11月28日記事参照)。
今回提案されている要件緩和は以下のとおり。
- 年間PPH申請件数の上限400件まで→上限600件まで
- 国際特許分類(IPC)ごとの年間PPH申請件数の上限100件まで→上限150件まで
- 1出願人につき月1件まで→1出願人につき週1件まで
- 最初の出願が第一庁として審査されることが必要→最初の出願は締約国であればいずれでも可
- 2022年12月1日開始予定→2021年1月1日開始予定
INPIの統計によると、2020年1月1日から10月9日までにブラジルにおいて324件のPPH申請があり、71件の査定がされている(特許査定66件、拒絶査定5件)。日本からの申請は63件あり、査定された16件の全てが特許になり、申請から査定までの平均期間は154日となっている。
(貝沼憲司)
(ブラジル)
ビジネス短信 eec4c3c0765111ff