オミクロン株の出現で世界貿易量は縮小か、WTO発表

(世界)

国際経済課

2021年12月22日

WTOは12月20日、2021年第3四半期(7~9月)の世界の財貿易量(季節調整値、輸出入平均)が前期比0.8%減と公表外部サイトへ、新しいウィンドウで開きますした。1月から9月までの累月の前年同期比では11.9%増と、WTOが10月に予測した12.7%増には届かず、新型コロナウイルスの変異オミクロン株の出現によりリスクが高まっていると指摘した。

第3四半期の輸出量(季節調整値)を地域別にみると、北米(前期比1.9%減)、中南米(2.5%減)、欧州(1.0%減)、アフリカ(3.8%減)、アジア(1.2%減)でマイナスの伸び率となった。一方、CISと中東はそれぞれ3.8%増、2.6%増とプラスの伸び率だった。

輸入量(同)では、北米(前期比0.4%増)、欧州(0.5%増)はプラスの伸び率だったものの、それぞれ予測されていた1.5%増、2.6%増を下回った。そのほか、CIS(3.2%減)、アフリカ(0.7%減)、アジア(1.3%減)でマイナスの伸び率となった。

WTOは、第3四半期の貿易量の鈍化は北米と欧州で輸入が弱かったことが主な要因としており、それがアジアなどの輸出の減少につながったと分析した。

商品別の動向については、金額ベース(輸出入平均、名目、ドルベース)の分析がなされている。これをみると、鉄鋼(前年同期比73%増)、電子部品(26%増)、医薬品(22%増)などの一部のセクターでは大幅な増加を示したものの、自動車部品(0%増)、通信機器(5%増)などは世界的な半導体の不足を反映し、伸び悩んだ。

2021年の財貿易量伸び率が、10月予測の10.8%増の実現可能性を残しつつ、オミクロン株の感染拡大が第4四半期以降の世界貿易を圧迫し、より悲観的な結果になる可能性もあると指摘した。

(注)WTO推計値。財貿易の最新データ参照外部サイトへ、新しいウィンドウで開きます

(伊尾木智子)

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