シャオミ、2024年のEV量産に向け、北京市内に生産拠点を建設へ

(中国)

上海発

2021年12月08日

中国スマートフォン大手の小米科技(シャオミ)は11月27日、北京市大興区にある北京経済技術開発区と電気自動車(EV)の生産拠点の建設などを行う契約を交わした。シャオミは、3月30日にスマートEV事業への進出を正式に発表し、9月にEV事業を手掛ける完全子会社の小米汽車を商業登記していた。創業者の雷軍最高経営責任者(CEO)が小米汽車のトップを兼任している。シャオミによれば、小米汽車の初期投資額は100億元(約1,800億円、1元=約18円)で、今後10年間の投資額は計100億ドルに達する見通しだ。

小米汽車は、同開発区で年間生産能力30万台のEV完成車工場を建設するほか、本社、販売本部、研究開発本部なども設置する予定だ。EV工場は2期に分けて建設され、各期の年間生産能力はいずれも15万台。2024 年の量産開始を目指す。シャオミの盧偉氷国際部総裁はSNS(微博)を通じ、中国各地にあるスマートフォンの直売店(小米之家)が今後、EVの販売やアフターサービスを担うとしている(「快科技」11月5日)。

電動自動車の業界団体である中国電動自動車百人会の欧陽明高副理事長は「2022年の中国の新エネルギー車(NEV)販売台数は2021年の約330万台(見通し)から約500万台に増え、自動車販売におけるNEVの占有率も20%を超える見通しだ」と述べた。その上で、「2025年のNEV販売台数は700万~1,000万台、2030年には1,700万~2,000万台にのぼる」とし、中期的には、中国のNEV市場規模がさらに拡大するとの見通しを示した(「新京報」12月2日)。

(劉元森)

(中国)

ビジネス短信 34fbd5934b0b88d2