イスラエル、EU研究開発支援プログラム「ホライズン・ヨーロッパ」参画に正式署名

(イスラエル、EU)

テルアビブ発

2021年12月09日

イスラエルイノベーション庁(IIA)は12月7日、EUの研究開発支援プログラム「ホライズン・ヨーロッパ」(注1)参画について、6日付で合意の署名をしたと発表外部サイトへ、新しいウィンドウで開きますした。

「ホライズン・ヨーロッパ」は、1984年から設置されてきた「研究開発支援のための枠組み計画(フレームワークプログラム)」の9期目に当たり、2021~2027年の7年間を1期として、合計955億ユーロの研究開発予算を計上している。EU加盟国のほか、域外の国・地域も準加盟国ないし第三国として助成対象となり得る。

IIAの発表によると、イスラエルは過去25年間にわたって準加盟国として一連のプログラムに参画している。2014~2020年に実施された「ホライズン2020」の期間中は、イスラエルから約1万5,000件の研究助成申請が提出され、うち2,000件の申請に対して1,661件の助成が交付され、助成金の総額は12億8,000万ユーロに上ったという(注2)。

「ホライズン・ヨーロッパ」参画の交渉過程については、10月26日付「タイムズ・オブ・イスラエル」紙が報じている。それによると、「ホライズン2020」への参画交渉時から、イスラエルとEUの交渉の主な焦点は、イスラエルが拠出するプログラムへの資金分担と、ヨルダン川西岸地区に所在するイスラエル企業の取り扱いについてだったという。

このうち資金拠出分担については、「ホライズン2020」期間中に最も多くの助成を受けた国がEU加盟国ではない英国、スイス、イスラエルだったことから、これら準加盟国に対して「当該国の申請に対する助成額が当該国の拠出額を超え、その差が拠出額の8%を超えた場合は、超過分相当をあらためて追加拠出する」といった条項が交渉されていた。

また、ヨルダン川西岸地区の取り扱いについては、「ホライズン2020」参画時点でイスラエルはEUが定義する1967年以前の国境線を受け入れないとする主張が認められており、今回もこれが踏襲される見込みだという。

このほか、量子コンピューティングや宇宙開発に関するプログラムへのイスラエル参画についても交渉されており、量子コンピューティングについては参画が認められることとなったとされる。

(注1)「ホライズン・ヨーロッパ」の設立については、2021年2月4日記事を参照。

(注2)イスラエルの全ての助成申請のうち64%を大学などの学術研究機関が占め、34%が民間企業・組織、2%が政府機関によるもの。

(吉田暢)

(イスラエル、EU)

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