サプライチェーン見直しは2割前後、2021年度米国進出日系企業調査

(米国)

米州課

2021年12月24日

新型コロナウイルス感染拡大により、世界的なサプライチェーンの混乱が続いている中、ジェトロが9月に実施した米国進出日系企業実態調査(2021年12月17日記事参照)では、サプライチェーンを含む事業戦略の見直しについて聞いた。調査の結果、販売戦略の見直しを予定する企業は27.3%、管理・経営体制の見直しは25.1%、調達の見直しは23.2%、生産の見直しは18.9%と、いずれも1~2割台にとどまった。見直しを予定する企業のうち「調達先の見直し」は82.3%、「販売先の見直し」を予定する企業の割合は41.9%、「生産地の見直し」は40.4%だった。

米国、日本、中国からの調達見直しが主

調達の見直し予定がある企業を業種別でみると、自動車等部品(36.7%)、化学・医薬(36.6%)、その他製造業(34.5%)で高かった。見直し内容として、「調達先の見直し」のほか、「複数調達化の実施」が62.0%で続いた。「調達先の見直し」と「複数調達化の実施」の理由としては、「生産コストの適正化」が上位だった(それぞれ60.7%、57.9%)。変更対象の調達先をみると、米国(43件)、日本(40件)、中国(33件)が上位、変更後の調達先は、米国(45件)、ASEAN(16件)、メキシコ(12件)が上位だった。変更後で米国を選んだ企業の変更前の調達先は、日本(26件)と中国(11件)が多かった。変更後で米国を選んだ企業に理由を聞いたところ、「昨今の物流リスクの回避が主目的」(ゴム・窯業・土石)、「周辺機器など、米国のサプライヤーで設計・製作が可能で、短納期に対応でき、仕入れ価格も安価」(一般機械)という声が聞かれた。

生産地の見直しは、米国から日本が多数

生産の見直し予定がある企業を業種別でみると、自動車等(54.5%)や自動車等部品(37.4%)で高かった。見直し内容として、「生産地の見直し」のほか、「新規投資/設備投資の増強」(59.0%)や「自動化・省人化の推進」(32.1%)も多く、見直し理由としては、どの内容も「生産コストの適正化」が上位だった。変更対象の生産地をみると、米国(30件)、日本(8件)、中国(4件)が上位、変更後の生産地では、米国(11件)、日本(11件)、メキシコ(9件)が多かった。米国からの変更先としては、日本(10件)、メキシコ(7件)、ASEAN(3件)だった。米国から変更する企業に理由を聞いたところ、「米国の原材料費をはじめとする物価上昇と、人件費の上昇が当面続くことが予想されるため」(ゴム・窯業・土石)や、「生産集約による規模的メリットの期待できる施策の展開」(自動車等部品)などが聞かれた。

販売戦略の見直しを業種別でみると、旅行・娯楽業(64.3%)やその他製造業(44.8%)、建設業(41.7%)で高く、見直し内容は「販売先の見直し」のほか、「販売価格の引き上げ」(52.0%)や「販売製品の見直し」(41.0%)が上位となった。「販売先の見直し」の理由としては、物流コストの適正化やターゲットの変更などが聞かれた。

 調査結果の詳細はジェトロのウェブサイトに掲載されている。

(大塚真子)

(米国)

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