未成年への新型コロナワクチン接種を11月3日から本格的に開始

(フィリピン)

アジア大洋州課

2021年11月02日

フィリピン保健省(DOH)は10月27日、12~17歳を対象とした新型コロナウイルスワクチン接種の全国展開を11月3日に開始すると発表した。政府は10月15日から試験的に併存症のある未成年者を対象にマニラ首都圏でワクチン接種を開始しており、既に1万8,666人が1回目の接種を終えている。フィリピン統計局(PSA)によると、同国には2021年現在、12歳から17歳が約1,270万人いる。今後行うワクチン接種には、この年齢層への緊急使用許可が与えられているモデルナとファイザーのワクチンを使用する。未成年者へのワクチン接種の全国展開に関する詳細とガイドラインは、確定次第発表される見込みだ。

現在、マニラ首都圏で11月14日まで新型コロナウイルス対策「アラート・レベル・システム」(注)の「アラート・レベル3」が運用されており、10月15日まで運用していた「アラート・レベル4」から制限緩和が行われている。首都圏では感染が減少傾向にある(2021年10月15日記事参照)。フィリピンでは10月27日時点で全国で約5,749万回分のワクチン投与を行っており、そのうち3,101万回分が1回目の接種で、2,647万回分が2回目の接種となっている。

(注)「アラート・レベル・システム」は、地域の感染水準を5段階に区分けし、段階的にビジネス活動を制限していく。「アラート・レベル3」は、「感染者数が多い、もしくは増加しており、かつ総病床利用率と集中治療室(ICU)利用率が増加している」に該当する。

(蛇見拓斗)

(フィリピン)

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