ダブルイレブン、アリババの販売額は過去最高を更新

(中国)

上海発

2021年11月22日

電子商取引(EC)大手のアリババは11月12日、中国最大のECイベント「双十一」(ダブルイレブン、注)期間中(11月1~11日)の販売促進活動結果を発表した。期間中、アリババが運営する「天猫」の販売額は、5,403億人民元(約9兆7,254億円、1元=約18円)となり、過去最高を更新した。

アリババの発表によると、2021年に同社が実施したダブルイレブンの特徴として、参加した消費者の45%以上が1990年代以降に生まれた世代で、そのうち、2000年代生まれの消費者が前年比25%増加した。2020年の活動に参加し1,000万元を超える売り上げを記録した78のブランドが、今回のイベントでは、それぞれ1億元を突破する売り上げを達成した。

アリババの楊光副総裁によると、29万ブランドがダブルイレブンの活動に参加した。このうち、65%が中小企業、製造業者による直販店や新ブランドで、7万社が初出店だった。

海外からも多くの企業が出店した。アリババB2C小売り事業部の劉鵬総裁によると、ダブルイレブンには、87カ国・地域から2万9,000以上の海外ブランドが出店し、130万以上の新商品を販売した。そのうち、2,800以上の海外ブランドが初出店した。

アリババが運営する天猫国際は、海外ブランド品が中国に展開する際の有力なプラットフォームとなっており、過去1年間で1日平均400以上の新ブランドが出店している。

ダブルイレブンの活動において、アリババは自動化とカーボンニュートラルへの取り組みも進めた。350台のスマート物流ロボットを投入し、100万個以上の配達を行った。この配達個数は、過去1年間(2020年9月~2021年9月)の実績に匹敵する。また、カーボンニュートラルに向けて、11月1日から全国20都市の荷物集配センター1万カ所に包装箱のリサイクル場所を設置し、これまで使い捨てだった包装箱の回収・再利用を開始した。

(注)毎年11月11日に開催される中国の一大ECセールイベント。アリババが2009年に「ネットショッピングを楽しむ日」として始めた。

(尹世花)

(中国)

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